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体外受精は身近になってきたけれど。

 

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体外受精で授かられる方は年々増えていまして

2020年のデータでは、13.9人に1人は体外受精で生まれた子なのだそうです。

草津レディースクリニックが開院する1年前の2008年は

50.3人に1人の割合だったことを思うと、

授かる選択肢の一つとして

以前よりも格段と選ぶ方が増えたことがわかります。

このデータは体外受精が保険診療になる前のことなので

保険診療以降はもっと割合が高くなるんでしょうね。

 

私たちスタッフは

体外受精を特別なものだと思っていませんし、

体外受精をしないといけないはっきりとした原因がなくても、

「人工授精3回くらいやって授からなかったら体外受精すすめてますよ~」

と、“ あたりまえに ” 伝えているかもしれません。

 

でも、みなさんにとっては、

体外受精をすすめられたときは

いろんな気持ちがわくのではないでしょうか。

「妊娠に近づくから頑張ろう」というような前向きな気持ちもあるでしょうし、

「ついに体外受精か…。」と、一応想定はしていたけれど

いざすすむとなるとちょっと胸がつっかえるような感じがしたり、

「本当に、私って体外受精しないと授からないのかな?」と、

自分に対しての自信が揺らいでいる感じがしたり

治療の流れに沿えない気持ちがあったりすることもあると思うんですよ。

 

初めは、何か妊娠しにくい要因があるのか調べようって感じで来られて、

タイミング合わせていたら授かるのかなあって思っていたけど

半年くらい経ったら人工授精をすすめられて…、

人工授精にすすむときだって

残念な気持ちになる人もおられるし

妊娠に近づくわくわくを感じる人もおられます。

ともかく、いろいろ思うことはありながらも

人工授精にすすんでみて、

やっぱりちょっと期待したりして、

それでも授からないことが数回続いて…

そして、体外受精と言われて…というプロセスで、

この間に周りの人の妊娠や出産があることも多いですし、

結果的に体外受精をすることに決めても

さまざまな想いを引き連れておられることと思います。

 

「夫婦生活で授かりたかったなあ…」

という想いが残っている人もおられるでしょう。

 

今のところ、

夫婦生活で授かったお子さんと

体外受精で授かったお子さんでは、

小学校就学前の知的能力や運動能力に

大きな差はないようです。

 

「他の友達は、こんなに時間かけずに、

 すぐ授かったのに、私たちだけどうして…」

「周りの人は、お金使わずに子どもできたのに、

 私たちはこんなにお金使わないといけないなんて…」

「お姉ちゃんも妹も、タイミングまでで授かったのに、

 なんで私だけ、まだできないんだろう…」

など、もやもやすることってあると思うんですよね。

自分だけ、苦労しているみたいで、

なんだかみんなと違うみたいで

不公平な気分を感じたりしちゃうことがありますよね。

 

こんなふうに

子どもがほしいという願いに近づくために

通院中は、要所要所で選択をしていくことになります。

選択をめぐって、思っていることや気持ちをシェアしていただきながら、

みなさんそれぞれが最良の選択ができるように

お手伝いしていきたいと思っています。

 

また、折をみて、状況を伝えにいらしてくださいね。

 

 

 

公認心理師・臨床心理士 間塚

 

 

 

 

 

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