TOP > NEWS > スタッフブログ > 男性の気持ちを知ることはできるでしょうか。

スタッフブログ

男性の気持ちを知ることはできるでしょうか。

一月半ば頃から定期的に雪が降っていましたが、暦の上ではもう春ですね。

IMG_20160210_095006

さて、私は先日、男性の不妊のこと、生殖のことやセクシュアリティをテーマにした

人文社会学系の研修会に参加してきました。

男性は不妊治療をどのように体験しているのか、などについて

インタビューや本、メディアなどの情報を元に論じられていました。

発表されている方々は体験者というわけではなく、

研究として、また現場からの報告としての発表でした。

 

その中に泌尿器科に通われている男性へのインタビュー調査がありました。

数人の方がインタビューに協力されて、

精子に原因があると分かったときの気持ちや手術をうけるかどうかの逡巡、

奥さんに対してどう思ったか、周りの人には知らせたか、などについて

ご自身の体験を語られていました。

協力された方は、男性不妊は一般的にはまだ情報が少なくて孤独だと実感されて、

社会的認知の広まりを目的としてインタビューを受けられたようです。

協力された方は無精子症や乏精子症で通院されていた方で、

勃起障害などの性機能障害の方の協力はいただけなかったそうです。

“男性不妊にあてはまると男性性が否定されているように感じるのではないか”という想定もありますが、

この調査では、男性は「精子がないのは病気だから」と生殖機能と性機能を分けて捉えておられ、

夫婦生活については特に問題なく語られていたことから、

“性機能には問題がないことで男性性を否定せずにいられるのではないか”と示唆されていました。

 

男性が検査や治療への協力に抵抗を感じていらっしゃると

女性としては「女性は何回も内診受けてるのに…」と思ったりもしますが、

“男性にとってはどういった体験になるのか”を想像すると、

物理的に“ただ精液を提供する” だけでなく、男性性が揺さぶられる体験になるかもしれないのですよね。

 

その後、この研修会の感想を男性の知人と話すと、彼は、

「男性の気持ちって言っても人それぞれじゃないですか。

そんなふうにどこかで話されていること事態が余計に決めつけることになるんじゃないですか。

夫婦でどれだけコミュニケーションとれてるか、にもよるし。

そもそも結婚に何を求めているのか、にもよるし。」

と、一蹴しました。

 

男性側の気持ちの“傾向”や“パターン”を知っていると、参考にはなります。

「こういう場合、男性ってこう思うんじゃないかな」と想像して関わり方を見つめなおすことができます。

なぜ旦那さんとの間に温度差があるのか、納得できる理由が見つかるかもしれません。

ただ、知人が「人それぞれ」と言ったように、

物事をどう受け止めるかについてはその人の価値観や生き方によるもので、一人ひとり違うと思います。

結局のところ、男性の気持ちではなく旦那さんがどう思ってるのかを知っていきたいですね。

 

よくあるご質問