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中村獅童さんの講演をきいてきました。

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歌舞伎役者の中村獅童さんをご存知ですか。

先日、中村獅童さんと精神科医との対談があったので

聴きにいってきました。

 

みなさんは、中村獅童さんにどんなイメージをお持ちでしょうか。

獅童さんは、自分のことを「僕は弱い人間なんで…」と仰ってました。

 

獅童さんの人生には、

「それってマイナスのことなんじゃないか」と

何もしらない他人ならば思ってしまいそうなことがいくつか起こりました。

例えば、獅童さんのお父さんは歌舞伎役者を廃業されていますので、

中村勘九郎・七之助さんや市川海老蔵さんのような世襲制ではありませんでした。

また、一度離婚を経験されていることや

数年前には脳動脈瘤、おととしは肺がんにもかかられていることは、

一見“そうでなければよかったこと”のように思えることもあります。

 

ところが獅童さんは、

「マイナスを希望に変化させる」

「いいイメージを思い描いて、マイナスのことばかり考えない」

と、仰っていました。

 

世襲制じゃないことに対しては

「自分一代で名前を大きくさせるチャンスだ」と捉え、

病気になったことも

「自分を見つめたり、この先を考えるための休暇」だと

前向きに捉えたそうです。

 

獅童さんは役者になってから世に名前が出るまで時間がかかった方なので

「あなた主役やっていくの難しいですよ」と言われたこともあったそうですし、

「お父さん、歌舞伎やめちゃって可哀想だよ」というようなことも言われたそうです。

けれど、「世襲制の他の役者と自分を比べてはいけない」、

「1人ひとり抱えているものが違うんだからうらやましいとは思わない」、

「最大のライバルは自分自身」、と言い切っておられました。

 

第一線で活躍し続けている人の精神力はとても強靭だと思いますので、

獅童さんがこれまでの経験と強い意志で培われたこの力を、

誰もが真似をできるかというと、正直なところ私には難しいなあと思うのですが。笑

けれど、獅童さんも、

マイナスのように思える事態の渦中にいらっしゃるときは、

人知れずものすごく悔しかったり悲しかったりしておられたんじゃないかと想像しています。

乗り越えられての今だから、言える部分もあったのでは、と思っています。

 

何より、獅童さんは、とても誠実な対応をされていました。

自分をよく見せようとか、ちょっと有名人ぶるとか、

そういった姿勢はいっさいなく、

考えていることや思っていることを

熱量をもって、真摯に伝えようとしてくださいました。

そういった誠実さって、気持ちがいいものです。

 

獅童さんについて熱く書きましたが、

私は特別、獅童さんのファンっていうことではないんです。笑

ただ、獅童さんが自分の弱さを認識して、

自分の道を切り開くための強さへと変えていかれた姿勢って

どなたにも響くものがあるんじゃないかなあ、と思って、

ご紹介させていただきます。

 

 

臨床心理士 間塚

 

 

 

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