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スタッフブログ

“ わたし ” のストーリーを楽しみつつ大切に。

 

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この間、SNSに流れてきた広告が

「通院しなくても

 栄養をたっぷり摂らなくても

 運動しなくても

 妊娠できる」

といったような見出しだったんです。

出来心でそのサイトをクリックしたくなりましたが、堪えました。笑

広告の内容は、いったい何だったのですかね。

 

時折、

「不妊治療中に何度採卵しても

 もう受精卵もできないことが続いたので

 治療もやめて子どもをあきらめて過ごしていたら妊娠しました」

というようなエピソードを耳にすることがあります。

 

そういうことがあったときに

「妊娠って確率だから、そういうこともあるよね」

と、淡々と受け止める方もおられるかもしれませんが、

「きっと、通院のストレスや

 毎日妊娠のために頑張ってきた生活からも解放されて

 リラックスして暮らしていたから、

 今の私だったら生まれてきたいって

 赤ちゃんが来てくれたんだと思う」

と、今の暮らしやご自身の状況が

妊娠に必然であったかのように受け止める人の方が多いように思います。

 

こういったエピソードを耳にすると

「私、今すごく神経質になってるし、それでダメなのかも」

「助成金分はとっくに使い切ったのに、このままじゃいつまでやってもダメな気がする」

「あきらめたら妊娠するって聞くし、あきらめたらできるんかな」

なんて思いがよぎったりするのではないでしょうか。

なかなか出産までたどり着けない日々が募ると

今取り組んでいることに自信がもてなくなる瞬間もあると思います。

 

もしかしたら本当に

通院や生活習慣と違うことで

妊娠に寄与するものが

存在するのかもしれませんが、

“〇〇したから妊娠した”というのは

結局のところ

その方の「ストーリー」なのだなあ、と思っています。

 

妊娠したときの自分の状況や

そのとき自分が取り組んでいたものを

妊娠に寄与したと受け止める、

そのことがその方にとっては

腑に落ちるストーリーになっているのだと思います。

その方にとっては

それが真実なのですよね。

 

どういった情報を信じるのか

どういったアプローチをしたいのか、

今まで取り組んだことがないことをやってみたくなったり

「そこまではしなくてもいいだろう…」と思ったり

いろいろ迷うことがあると思います。

医療領域でおすすめしていることと

民間でおすすめされることは

内容が違ってきますしね。

 

一人ひとりにストーリーがあって

ストーリーに正解はないのですが、

主人公である“わたし”が

このストーリーの中でどんなふうに物事を受け止めて

どんな部分で変化があって

どんな部分は自分らしさを貫きとおすのかということなども

歩んでいく楽しみにしていきたいですね。

 

 

 

臨床心理士  間塚

 

 

 

 

 

 

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