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男性にとってのタイミング療法。

 

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妊娠を目的としたセックスが

うまくいかなかったり

作業のように感じているカップルは

少なくないんですよ。

 

この間、聖隷浜松病院の泌尿器科医である

今井伸先生の男性不妊についての講演を聴いたのですが、

男性が膣内で射精に至る過程で、

勃起して、その勃起を持続させるためには

リラックスさせる副交感神経を優位にする必要があって、

射精は、反対に交感神経優位のもとで行われるので

高い集中力が求められるそうなんです。

1回のセックスで

リラックスから集中への切り替えがうまくいかなければ

膣内射精はむずかしいということなんですね。

 

プレッシャーを感じると、

まず勃起に影響が出るそうです。

妊娠のためのセックスのときは

「今日は妻のためにも、射精しなきゃ!」

「子どものために、今日は絶対に!!」」

など、少なからず意気込んでしまうこともあるかもしれませんが、

そういう状態だとリラックスには遠いですよね。

 

女性側としては

排卵に合わせてタイミングをとるために

毎朝基礎体温を測って

排卵検査薬を毎日試したり、

仕事や予定を調整して通院して

毎回の内診も受けたり

お薬飲んで注射をしているのだから、

その日は最後までいってほしいものですよね。

 

そして、男性側は、

そういった女性の気持ちを想像して

余計にプレッシャーを感じてしまうところがあるのでしょう。

今井先生は、

女性が男性の気持ちを想像しやすいように、

こういった例示を出されていました。

 

“もしも、女性がオルガズムに達しないと

 排卵しないと仮定します。

 指定された日にセックスをして

 確実にオルガズムに達する自信はありますか。

 これが妊活中の男性の日常なのです。”

 参照:「男性不妊症の診断と治療」

    不妊症・不育症ピアサポーター等の養成研修より抜粋

 

女性はもしかしたら

男性は“射精してあたりまえ”

“射精したい生き物”みたいに

イメージしている方がいるかもしれません。

けれど、そうではないんですね。

 

タイミングをとってと言われた日に

セックスができないことで

ケンカになったりギスギスしたりすることって

よくあると思うんです。

でも、それってきっと、

どちらかが悪いというわけではないんですよね。

そもそも、“この日”って決まっていること、

それで今周期の結果が左右されてしまうこと、

そういう仕組みのせいなんだと思います。

それと、現代の日本は、

セックスの回数が少なくて

セックスの満足度が低い傾向にあるそうなのですが、

そういったところも影響していますよね。

 

セックスの話は

友達に話す機会があっても

なかなか具体的に込み入った事情を話す場がないようで、

当院で状況をおうがかいしたときに

「話せただけで、安心しました。

 どこで相談してもいいんかわからなくて」

と仰られるかたが(カップルが)

珍しくありません。

きっと、毎周期毎周期、

排卵前が憂鬱になったり

カップルの雰囲気が悪くなるほど

ご自分の中で抱えておられたんだと思います。

 

妊娠に向けて

どうしていったらいいのか、

お二人にとって

どうしていったらいいのか、

何か前向きな話し合いができると思います。

よかったら、話しにいらしてくださいね。

 

 

 

 

公認心理師・臨床心理士  間塚

 

 

 

 

 

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