
桜の季節が去って、まだ4月なのに来週から初夏と天気予報が言っています。
もう少し、桜の余韻を楽しんでいたいのですが、
地球は地球の歩みがあるようですね。
一歩一歩の歩みに注意を向ける「歩行瞑想」というものがあるのですが、
まずゆっくりと歩行瞑想をしながら身体の感覚に注意を向けて、
その次に、早足で歩いてみたとき身体はどうなっているのかということに注意を向けてみました。
早足で歩いてみると、かかとから“ドンドン”と大きな音を立てて歩いていて、
身体には力が入っていて、膝が使われていないようなお尻から下が棒になっているような歩き方でした。
次に、「口角を上げて」同じように早足で歩いてみました。
さて、先程の早足歩行とは、違いがあったと思いますか?
違いがあったとしたら、どんな違いだったかと思われますか?
わたしの中では、早足歩行と「口角をあげて」の早足歩行では歴然とした違いがありました。
口角を上げて歩くと、足取りが軽くなり、
しっかり膝を上げて歩いているような感覚がありました。
もしよろしければ、みなさんも一度実験してみてください。
瞑想という言葉はちょっと横に置いておいていただいてかまいませんので、
表情を意識しないゆっくりとした歩行の感覚を味わったあとに
いつもの早足の感覚を味わって
その次に、口角を上げて早足で歩いたときの感覚を味わってみる…。
できたらもう一度繰り返して、それぞれの感覚を感じ取りましょう。
いかがでしょう?
それぞれ、どんなことにお気づきになられたでしょうか?
わたしたちの表情は、脳から顔面神経への指令によってつくられますが、
逆に表情をつくることで顔面神経からの信号が脳に働きかけることもできるようです。
口角を上げるとそのときの活動がより楽しく感じられたり、
気分が向上したりするといった研究報告は複数あります。
幸福な気持ちを感じながら笑っている人の脳をfMRIで見てみると、
前頭前野の特定の部位に反応が見られるのですが、
同じ様に、普通の心理状態の人が笑顔を作った様子をfMRIで見てみると、
幸福感がある人と同じ脳の部位に反応が見られるそうです。
そして、笑顔を作ることで、
意欲や快感の感情を司る「ドーパミン」の分泌が活発になると言われています。
今この瞬間に、何かおもしろいことを体験していなくても、
幸せを感じたり、やる気が出ていると実感していなくても、
わたしたちの表情をその感情を感じているときのように作ることで
そういった感情を感じているときのように脳が働いてくれるのですね。
日常生活の中で、わたしたちの顔には
特に眉間や口元に知らず知らずのうちに
力が入っていることがあります。
日々の活動の中で、時折、
「口角を上げる」「笑顔を作る」
という表情筋へのアプローチを試みる習慣を取り入れてみられると
これまでとは少し違ったこれからになっていくかもしれませんね。
一緒に実験してみませんか。
臨床心理士 公認心理師 間塚