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治療をやめた方への調査記事から。

 

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“不妊治療を断念した女性が

  子のいない人生をどう捉えているのかを、

  関西大の香川香教授が調査した”

という記事がありました。

 

不妊治療、でも「産まなかった」 おろそかにされる心理面のケア

 

この記事によると、

不妊治療を断念した女性の心理は、

・子のない人生への悲嘆と拒絶

・他者や社会への貢献意欲

・自己の人生への自信

・ありのままの人生の受容

の四つに大別されることがわかったようです。

 

そして、不妊治療終了に影響した理由が、

経済的・就労のこと

配偶者や親の考えなどの、

自ら納得した結果でなかった場合は、

人生を否定的に考えるケースも多いことがわかったそうです。

 

私は、みなさんから、

治療を終えるかどうか、

どうしたら終えられるのか、

そういった逡巡について

おうかがいすることがあります。

 

治療を終えることにまつわる

前向きな面に意識が向けられることもあれば

悲しい面にとらわれるときもあって、

こころが絡まったり、

決めるのがこわかったりしますよね。

 

“「自分たちの子どもと一緒に生きたい」という願いが叶わなかった”

という点においては、

治療を終えることは

悲しみをまとうものかもしれません。

 

けれど、この調査によると、

その先の未来は

悲しみ一色というものではなく、

「わたし」のかけがえのない人生を

慈しみながら暮らしておられる方がたくさんおられるのですね。

 

通院中は、妊娠にまつわることに

エネルギーも時間も心身も

ずっと捧げてきたわけですから、

そのことから解放されることで

楽になる部分は絶対にあると思うんです。

今の自分がやりたいことやキャリアに

思い切りエネルギーをかけることもできます。

そして、治療を通して得た

パートナーとの関係性は

それまでより深く、かけがえのないものになっていて、

これからの大きな支えにもなるでしょう。

 

この記事によると、

これからの人生も

自信をもって生きていくためには、

治療中から、パートナーやご家族が

大きな支えになっている実感があったことや、

ご自分が納得して

治療の経過をたどれたことなどが

大きく関わってきそうです。

 

私は、通院中はもちろんですが、

通院の中断や終わりをめぐっての

いろいろな気持ちやこころについて

立ち止まったり振り返ったりする時間を

大切にしたいなあ、と思っています。

 

カウンセリングは

まず一歩、みなさんから来ていただくという

アクションが必要になります。

カウンセリングにピンと来られた方や、

相談してみたいけど

誰に話していいのかわからないことがある方は、

一度、思ったことや感じたことをお聞かせください。

子どもがいてもいなくても

かけがえのない「わたし」の人生を

堂々と生きていくこれからに向けて、

一旦立ち止まってゆっくり整理してみる時間をつくりませんか。

 

 

 

臨床心理士  間塚

 

 

 

 

 

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