「ここでなかったらカウンセリングに行かなかった方なのでは…」
と思わしき方々にたくさん出会います。
どういうことかというと
“ どこで相談していいことなのかわからない―
精神科や心療内科に行くほどのことではない―
症状が出ているけどなんとなく受診しにくい―
けれど、自分のことでちょっと気になることがある “
という方々に出会うのです。
もちろん、妊娠のことで相談に来られることもありますが、
妊娠のこと以外にも気になることがあって…と来られることもあります。
通院先にカウンセラーがいるし
この機会に相談してみようかな?
という感じですかね。
わたしは、カウンセラーとしてのこの立ち位置に
やりがいを感じています。
もしかしたらこの先も
どこにも行き場がなかったかもしれない声を
受け取れる場所だからです。
私たちは、自分の肉体、脳、精神を
自分で選んだわけではなくて
自動的にその生を受けています。
「あの人のからだの方が健康そう」
といって、替えっこなんてもちろんできません。
生まれた環境も選べるわけではありませんよね。
みなさんがそれぞれに
生まれてきてから今まで
与えられた自分でいろんな状況を
頑張って生き抜いてきたわけです。
大変だったことも
うまくいかなかったことも
どうしてこんなことが起こるのかと思ったことも
しんどいなと思うことも
絶対あると思うんですよね。
そういったことを
一度自分の中で振り返って
よりここちよく、活き活きと生きていけるように整理をしたり、
自分の本当の声を聞いてあげたりする―
そういうことって、とても有意義なことだと思うんです。
社会的には恵まれてるような育ちだったとしても
こころはしんどかったんだよね、
今もあのことがひっかかってるんだよね
ということは、よくあることです。
そろそろ「いい子」や「できる子」
「認めてもらえるように振舞う子」な自分でなくても、
やっていけるのではないでしょうか。
そういう自分とさよならして
やっていっていいのではないでしょうか。
わたし自身も、心理士の研修の機会などで
セッションをしてもらうことがあります。
自分が本当に感じていたこと、望んでいたことを
しっかり受け止められたときは、
なんとも清々しい気分になるものです。
カウンセリングって、
誤解を恐れずに言うと
“かわいそうな状況になった人”が受けるっていうような
そういうイメージがあるかもしれませんけれども、
そんなことはありません。
自分を大切にしていくための
ひとつの機会として、
よろしければご利用ください。
公認心理師・臨床心理士 間塚