先月、当院で体外受精をして妊娠された方をゲストスピーカーにお迎えして、
現在通院されている方とのお話会を開催しました。
最初に、言える範囲で
みなさんそれぞれの妊活経過をシェアしていただいて、
それから、ゲストスピーカーの方に、参加者さんのご質問にお答えいただきました。
少人数だったこともあって
みんなで談話しているような感じで
あっという間にお時間が過ぎていきました。
プライバシーが守られている環境で
同じクリニックへ通院経験がある方たち同士ということで
お話会には、ずっと “安心感” が漂っていました。
話されている内容は
不安だったり
落ち込んだことだったり
なかなかうまくいかなかったときのことだったりするのですが、
会の雰囲気がとてもおだやかであたたかく、
そういった気持ちや体験を
包み込んでくれるようでした。
ゲストスピーカーの方が
お役に立てるのなら…という想いをもって
ありのままのご自分で参加してくださったこと、
そしてその雰囲気が伝わって
参加者さんも安心して話せて、
その様子をみてゲストの方も安心して…
というように、みなさんの想いが伝わり合う素敵な会でした。
参加者さんはもちろんなのですが
ゲストスピーカーさんも、
ご自分の治療経験を誰かに安心して話せたことで
スッキリされたそうです。
「今、こういうことがあって、気がかりなんですよ」
と、今気になっていることに向き合うことも大事ですし、
「あのとき、こういうことを体験していたんです。
こんなふうな気持ちだったんですよね。」
と、時間が経ってから取り出してみることも大事なんですね。
話しても話さなくても
出来事や事実というものは変わらないけれど、
「自分のことを話そう」という思いで話していると、
話している中で「ああ、そうなんだ」って
気づいていなかった自分の気持ちが出てくることがあります。
自分の中にある「ああ、そうなんだ」に気づくと
私はものすごくスッキリしたり気分が高揚したりするんです。
そういうときは、何かとらわれていたようなものから抜け出して
前に進んだ感じがするものです。
今、特別悩んでいたりしんどくなってはいなくても、
自分自身が体験したことをお話する機会があるというのは
とても大切で意味のあることだと思っています。
話をすること(と同時に、話を聴いてくれる相手がいること)の大切さを
改めて実感させていただいたお話会になりました。
また、こんなふうに、
数名の方が集まってお話する会も
できたらいいなあ…と思っております。
「今回行けなかったけど、気になってたよー!」
「私も参加してみたいよー!」
と、お声をいただいたら、開催しようと思います。
あわせて、もしゲストスピーカーをしたいという方がおられたら、
その旨、クリニックにご連絡いただけますとありがたいです。
みなさんのお声を、お待ちしております。
ご参加くださったみなさん
本当にありがとうございました。
公認心理師・臨床心理士 間塚