当院では、妊娠して卒業されるみなさんに
卒業アンケートを書いていただいてます。
アンケートを読ませていただくと、
通院中の振り返りと
先生やスタッフへのお気持ち(ありがとうございます)とともに、
通院中のみなさんへの
「ストレス溜めないでくださいね」
「自分のペースで頑張ってくださいね」
「こころも大切にしてくださいね」
といったメッセージも
たくさん拝見できます。
このようなメッセージを目にすると
きっとこの方が通院中に
願い通りにならなかったり
周りの人と比べたりして焦ったり、
ストレスを感じたり
なんだかこころが疲れていると感じたりしたことがあって、
そんな状態になっている自分と
どんなふうにつきあっていこうか
いろいろ工夫をされたんだろうなあ
と、想像しています。
こういった工夫について
「みなさんどうされてるんですか?」
と、カウンセリングでお伺いすることはとても多いです。
カウンセリングの中では
その方に合った工夫を
一緒に考えていきますが、
多くの方に向けて
わたしからひとつ、提案させていただくとすると、
自分が“ほっ”とすること、
体感として“ほっ”としてると感じられることをする、
ということを推したいです。
例えば、わたしは、今だったら
落ち着いてあたたかいお茶を飲んだり、
背中に手を当ててもらったり、
湯船につかったり、
縁側で日向ぼっこしたり、
お味噌汁を飲んだり、
干したてのお布団に包まれたりするのを想像すると
ほっとしている自分がいそうなように思います。
(あたたまるものが多いですね)
何をして“ほっ”とするかは、
そのときの自分の状態によっても変わると思うので、
そのときそのときの自分が
“ほっ”とすることをするといいと思います。
ストレスや焦りがあると
交感神経が働いて
わたしたちのからだは
緊張状態になっています。
“ほっ”とすると
緊張がゆるむんです。
“ほっ”としている感覚が
からだから脳へ届くと、
働きすぎの交感神経の働きがおさえられて
副交感神経が働いてくれます。
すると、からだは緊張を解かれて、
安心、安全なモードになります。
大事なことは、
“ほっ”としそうなことをしなきゃ!と思って、
“ほっ”としそうなことを
たくさんするのではなくて、
あくまでも
「ああ、わたし、“ほっ”としているなあ」と感じること。
“ほっ”としている感じをじっくり味わうことです。
からだがほぐれていく感じや
こころがあたたまる感じを
じっくり味わってくださいね。
公認心理師・臨床心理士 間塚