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わたしの中の、“べき子”さん。

 

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わたしたちは、様々なことに対して

価値判断を下していたりします。

 

「こういうときは〇〇すべき」

「こういう場合は〇〇してはいけない」

「もっと〇〇しないといけない」

「相手が悪い」

「わたしがかわいそう」

「それはいいことだ」

「こっちの方が正しい」… …

 

例をあげたらキリがないんですが、

常々こういった思考で

物事を、人を、状況を見ているといっても

過言ではないのではないでしょうか。

 

SNSでの炎上やトラブルにおいても

一人ひとりの価値判断があおられてしまって

炎を大きくさせているように感じています。

 

さて、ブログにも書いていましたが、

わたしは、6月から8月の初旬まで

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)

というプログラムに参加していました。

 

マインドフルネスは、

“価値判断することなく、今、この瞬間に、意図的に注意を向ける”こと、

また、そのことによって湧きあがる気づきの状態を意味しています。

もう少しかみ砕いてみると、

日々の心配事や不安、

さっきあったことやこれからの予定、

他人からの評価などといった

つい頭に浮かんでくるようなことにとらわれず、

“今この瞬間の体験”だけに意識を向けるという精神状態を

意図的につくっていくプラクティスです。

 

主な手法は毎日の瞑想になるのですが、

この“価値判断することなく”というのが難しく、

瞑想中に何か考え事が浮かぶのは当たり前のことなのですが、

「瞑想中に考え事が浮かぶなんて、注意力が足りないんじゃないか」

なんて評価を、わたしはしてしまっていました。

(後半になって、そのことも含むまるっと全部がその日の瞑想体験だと思うようになりました。)

 

また、これもプラクティスの一環なのですが、

日常生活において、不快な想いをしたときに

“思いや考え” “感情” “身体感覚” それぞれに注意を向けるようにしてきました。

すると、イライラしたり怒っているときって

わたしの価値判断の中では

「そうすべきではないこと」が起こっているときだと気づきました。

 

「そんなことしたら迷惑じゃない?」

「そんな言い方しない方がいいんじゃない?」

「もう少し相手の気持ち考えた方がいいんじゃない?」

なんてジャッジをしていて、イライラしているわたしがいるのです。

 

わたしはこのジャッジしているわたしを

わたしの中の“べき子さん”と名付けました。笑

 

こういったときは、

①べき子さんに気づいておいて、

「今、この瞬間」に注意を向け直します。

(主に呼吸や身体の感覚に注意を向けます)

 

また、

②その状況から離れるなどをして、

この不快さと距離をとれるように行動することもできます。

 

もしかすると、

③べき子さんと向き合ってみるというのも

選択肢のひとつとして考えられるかもしれません。

「べき子さんって、姿があるとしたらどんな姿しているんだろう?」

「べき子さんに、何があったらよさそうだろう?」

「べき子さんは、わたしに何を伝えようとしているのかなあ」

なんて、べき子さんと対話をしてみるのもいいかもしれません。

 

とにかく、自分に何が起こっているのかを

意識するということから始まります。

こういった注意の向け方を続けていくことが

ストレスに圧倒されないこころを育てていくようですよ。

 

 

 

公認心理師・臨床心理士  間塚

 

 

 

 

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