“妊娠菌詐欺”のニュースを見ました。
「女性が妊娠しやすくなる『妊娠菌』がついている」と称した白米が
インターネットで売買されていることが分かったそうです。
腹立たしく思ったのはもちろんなのですが、
“妊娠菌”という言葉が当たり前のようにニュースで使われていることに
とても驚きました。
妊娠菌は“妊娠している人の近くにいると妊娠しやすい”という意味合いで使われていて
“妊娠菌がついている”という絵なんかもネットで売買されているようですね。
そういったものの中には、本当に妊娠されている人からの出品もあるのかもしれませんが、
本当に妊娠されている人のものであろうとなかろうと
ニュースでも「妊娠菌感染には医学的な根拠はありません」と伝えられてましたし、
そもそも医学的に妊娠菌の研究はされていないようです。
「周りに生理になっている人が多いと生理が来る」なんてことも言ったりしますが、
そういったものに根拠はありません。
「これで妊娠できる可能性があがるのなら…」と思って買った方も
“お守り”程度の軽い気持ちで買った方もいらっしゃるでしょうが、
きっとみなさん
“冷静に考えたらそんな菌が存在するわけないことはわかっているけど
それでも買ってしまった、買わざるを得ない心の状態だった”のかな、と
想像しています。
妊娠したい切実な思いを
こんな形で利用してくる良からぬ人がいるようです。
妊娠のために、やれるだけのことをしたい気持ちもすごく分かります。
妊娠の可能性があがるような口コミや宣伝文句に心が奪われそうになる時もあるでしょう。
そんなときには、こんなふうに想像をしてみてください。
―あなたの友人が妊娠を望んでいて、あなたに、
「この間、ネットで『妊娠菌がついている絵』が売ってて買ったの!
妊娠している人が描いた絵もってると妊娠するんやって。
これでほんとに妊娠したって口コミがたくさん載ってたの!
私もこれで妊娠できるといいな。」
と、話した。―
さて、どんなふうに思いますか?
こうやって客観的に状況をみてみると
少し冷静さを取り戻すことができるのではないかな、と思っています。