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なにもなかったわけじゃない。

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毎日の暮らしの中で、幸運な出来事があったり

「良くなった」 「嬉しい!」と思えることがあると、

やりがいを感じたり、「運が味方してくれてる!」と思うことがあります。

一方で、失敗したり、悲しい出来事があったり、

頑張ったけど結果がついてこなかったりすると、

「自分はだめだ」と思ったり、人生が世知辛く思えたりすることもあります。

 

では、“特に何も変化のないこと”については、どうでしょうか。

私たちって、この“変化のないこと”には、

なかなか意識を向けていない場合が多い気がしています。

怪我をしたり風邪をひいたりすると

「今まで当たり前に過ごしていたことってありがたかったんだなあ」

なんて思ったりするのに、

元気になっていつも通りの暮らしが続いていくと

その実感さえも薄れていってしまうように思えます。

 

「今日も特に何もなかったなあ」という日々が続いていても

それは本当に何もないわけではなくて、

もしかしたら自分が何気なく心がけていることが積み重なって

“いつもの日常が今日も続けられた” という結果を得られているのかもしれません。

どこかでなにかのタイミングがずれていたら事故にあったりしていたかもしれませんし

「何もなかった」というのも大きな幸運のように思えてきます。

 

今の状況を大きく変えられるような求めてた出来事があると

救われた気持ちになるのも確かなのですが、

当たり前のように過ごせている今日も、

いろんなことの積み重ねと幸運がもたらしてくれたものですよね。

みなさんの暮らしの中で、

今日もいつもと同じように

夫婦ともに無事に家に帰ってきて

ご飯を食べて、

お風呂に入って、

「明日も早いし、もう寝よう」と眠りにつける

特になにもなかったように過ごされた今日は、

とても幸運な結果だと、私は思っています。

 

 

臨床心理士 間塚

 

 

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