当院では、ご夫婦に納得しながら通院していただけるように
ご夫婦のご希望を尊重して診療をしています。
ところで、今までのことを振り返ってみると、
自分がどういった家族や環境のもとで育ったのかということから、
受けてきた教育上の体験や、就職先の職場環境や業務内容、
誰かとの出会いや別れ、病気などのさまざまな出来事は、
自分が納得しているいないに関わらずに起こってきたものが多いです。
私たちは、納得して決めていくことよりも、
そうやって身の回りに起こったことや出来事と
どうやって折り合いをつけていくか
どうやって受け入れたり納得していくか、ということに
たくさんのエネルギーを注いできたのではないかと思います。
納得して決めていけるようであれば、
自分のペースですすめていくことができますね。
ただ、その中で、これまでと変えていこうとするときには、
もしかしたら、難しさを感じることがあるかもしれません。
「いつからステップアップしたらいいのかな」
「いつまで治療をしていようかなあ」というときに、
自信や決断力が伴わずに、
パートナーに後押ししてほしかったり、
先生に決めてほしい!と思うようなときも
あるのではないかなあ、と思います。
そういったことは、
自分の気持ちで決めていいことなのか迷いますし、
「本当にこれでよかったのかな」と
不安になることもあるかもしれませんよね。
もしかしたら、変化していくときは、
「6割は現実面も考えて納得しているけど、
4割くらいは、まだそわそわしている…」
というような気持ちではあるけれども、
「エイッ!」と、
次の扉をあけているのかもしれませんね。
扉の向こうに
開けてよかった景色があるとうれしいですね。
“開けてよかった!”に、していく力が
みなさんに備わっていると思っています。
臨床心理士 間塚