誰だって病気になりたくないのと同じように、
通院せずに子どもを授かりたいものだと思います。
初めて受診した日、
気になっていた検査を受けたとき、
薬を使ってみたとき、
人工授精にすすんだとき、
採卵したとき、
移植したとき…。
そうやって、自分の中で、
ハードルのように感じていたことを
受け入れていくときは、
そんなふうに頑張った自分を
誇らしく感じることがあるのではないでしょうか。
大きな一歩ですものね。
通院を始めてからこれまでのことを
“今までやってきたことを
誰とも比較することなく
ただ自分の文脈の中で振り返ってみる。”
そういった振り返り方をすることはありますか?
周りと比べず、純粋に自分のことだけを考えると、
自分に対して
「よくやってきたよねえ」
と、実感することがあると思います。
その実感は、自分で自分を支える力になると思います。
通院されている方みなさんの願いは同じですが、
その過程は1人ひとり違いますよね。
治療内容を通して
パートナーさんとよりしっかり向き合えるようになったり、
仕事の仕方を工夫してみたり、
自分たちの中でいろんな変化があることでしょう。
そうやってちゃんとやってきたことを
日々の流れの中に埋もれさせてしまわずに
“ちゃんとやってきたことだ”と
シールを貼っておきませんか?
先のことを想像して不安が大きくなったときに、
貼っておいたシールが、落ち着きをもたらせてくれるように思います。
臨床心理士 間塚