2021年になりましたね。
年が明けた途端に
コロナや寒波で
健康的な暮らしが心配になりますが、
元気に新たな年をお迎えでしょうか。
今年も採卵や移植が始まっていますし
卒業された方々もおられますし
新しく当院へお見えの方々もおられます。
いろんなことがありますが
できるだけ穏やかに過ごしながら
できることを粛々とやっていきたいですね。
私は、みなさんが初めて当院を受診されたときに
お会いする機会が多いのですが、
そのときに、どういった経緯でここに来られたのか
うかがうことがあります。
端的に説明してくださる方は、
「排卵検査薬も使ってタイミングとってたんですけど、
半年経っても妊娠しないんです。
何か原因があるのかな、と思って、不妊専門だったんでここに来ました。
本当はもうちょっと早く来るか迷ってたんですけど…。」
というように、だいたい2~3文で説明してくださいます。
本当はみなさんそれぞれ、ここに来られるまで
時に誰かにドキッとさせられることを言われたり、
パートナーさんに気を遣って言えないことがあったり、
妊娠に至らないことが歯痒かったり、と
この2~3文の中には感情が揺さぶられるいろんな体験が
含まれていることが多いんですよね。
そして、通院しだしてからも
検査で問題なかったのに妊娠に至らなかったり、
人工授精に進んだと思ったら半年も経たないうちに
体外受精のことを考えることになったり、
パートナーさんに気持ちを分かってもらえていないことに悲しくなったり、
やっと妊娠したけれど赤ちゃんが育っていかなかったり、
何度も体外受精をしていて受精卵ができるのに妊娠はしなかったり、
思ったより歳を重ねていくことになって「こんなはずじゃなかったのになあ」と思ったり…
それぞれにいろんなことを体験されたりしますよね。
みなさん、いろんな想いがありながらも、
ご自分たちの目的に向かって
頑張ってらっしゃって、
本当にすごいなあ、と感服しています。
なので、「私、すごいなあ。めっちゃ頑張ってるやん。」
って、自分にちゃんと感心してほしいと思います。
だって、もしも、みなさんが体験していることを
お友達から聞いたとしたら、
「すごいなあ。〇〇ちゃん、頑張ってるなあ。」
って、自然と思うのではないでしょうか。
自分のことも同じだけ、感心しながら、
過ごしてもらいたいなあ、と思っています。
臨床心理士 間塚