みなさんは、質問するのは上手ですか?
私は、わりと下手な方だと思っています…。
質問するときって、
それまでにいろいろと考えてひっかかっていたり
ざわざわしている気持ちが
乗っかってくるんだと思うのですが、
その乗っかっている何か、を
伝えてないことが多いと思うんです。
例えば、体外受精にすすむかどうかで迷っているとき、
いろんなことが頭をよぎると思うんですよね。
お金のやりくりや
痛みがどれくらいなんだろう…とか
注射に毎日通わないといけないのだろうか、とか
そこまでやって妊娠しなかったらどうしよう…とか
親に言おうか、言ったらなんて言われそうかとか、
いろんなことを考えると思うんですよね。
けれど、自分の中では
「体外受精にすすんだほうがいいんだろうなあ」
と、なんとなく思ってはいて
方向は決まっているんだけど、
もう少し気持ちを固めるために、
人に聞きたくなることがあって。
「体外受精すすんだほうがいいですか?」
って聞いたら
「経過や年齢から、すすまれることをおすすめします」
というお返事だったり、
「体外受精すすめられてるんだけど、不安なんです」
って聞いたら、
「みなさん、最初は不安ですよ」
っていうお返事だったりで、
「う~ん…。そういう返事が欲しかったんじゃないんだけど…」
と、感じることとかあると思うんですよね。
質問を受ける側の多くの人は
質問された内容の言葉に対して
お返事すると思うんです。
質問をする相手がお友達やご家族であったり
お話する時間が十分あるようでしたら、
質問の答えが思った通りではなくても
そこから自分が言いたかったことを十分に言えると思うのですが、
そういう状況じゃない場合って
どうしても一問一答になってしまいがちです。
それで、
「ああ、こんな質問しなかったらよかった…」
と、後悔してしまうっていう…。
せっかく勇気を出して聞いたのだから
「勇気出してよかった!」
と、思いたいですよね。
私は記者会見を見ているとよく思うんです。
「質問する人はみんな所属と名前伝えて、
質問の意図も伝えたらいいのに…」って。
自分の思いをちゃんと伝えられたら
質問を受ける人にも親切に伝わると思いませんか。
例えば、
「体外受精にすすむ気持ちはあるんですけど、
なんだかいろいろ考えてしまって、
背中を押してもらえませんか?」
とかね。
「体外受精をすすめられていて
夫婦でも話し合っているんですけど、
なかなか結論が出なくって、困っているんです。
夫は●●という意見で
私は■■という意見で
もう2週間、平行線なんですよ。
どう思います?」
とかね。
「こういうふうなことが知りたい」
「こういうふうなやりとりをしたい」
という気持ちがあっての質問なのだったら、
どうしてそう思うのかを、伝わるように伝えられたら、
お返事する人も求められていること理解しやすくなるので
より寄り添って答えてもらえるような気がしています。
誰かに質問するときは、
自分がどんなふうに質問されたら
求めるような答えに近いやりとりができそうか、
どんなふうに聞かれたら一問一答になってしまうのか、
想像してみるのも大事だなあ…
と、私もよく反省しているので、
想像力を働かせながら
質問力をつけていこうと思います。
臨床心理士 間塚