ホームページに
当院の治療成績を公開していまして、
昨年度の成績を先日アップいたしました。
2022年度は、
不妊治療における保険適用制度が導入され、
今までは自費診療であった人工授精が保険診療になり、
また、女性の年齢が43歳未満であれば、
移植回数に制限はありますが
体外受精や顕微授精も保険診療でできるようになりました。
そういった経緯もあってか、2022年度は、
今までで一番体外受精で妊娠された方の割合が高くなりました。
体外受精の場合、採卵に向けて排卵誘発を行いますが、
保険診療では、若い方が体外受精を受けやすくなり、
2022年度は高刺激法の割合が高くなりました。
自己注射にたくさんの方がチャレンジされたのですね。
日本産婦人科学会のARTデータブックによると
現在公表されている一番新しいデータが2020年度のものですが、
2020年度は、体外受精で生まれてきた子は
13.9人に1人という割合になっています。
2022年度は、この割合がもっと高くなっていると予測されますね。
10年くらい前は、体外受精で生まれた子は
クラスに1人くらいの割合だったのです。
この10年で体外受精での出産が
ひとつの選択肢として
あたりまえになってきたように感じています。
今、もし、体外受精で授かるということに
何かしら気がかりがあったとしても、
またもう少し時が経てば
今ほどの気がかりではなくなるものかもしれません。
時代は流れていきますし、
自分の中で直面する問題も
次々と移ろいでいきますので、
もう少し経ったときには
また別の、今とは違ったことを、
考えたり、チャレンジしたり、受け止めたりしながら
暮らしていくのでしょう。
とはいえ、未来になってみないと
自分がどう思うのかわからないし、
今気になっているということを
ないことにはできませんので、
体外受精を考えているけれども
すすむにあたって気がかりがある場合は、
治療内容や治療の影響などについては医師に、
価値観や考え方や受け止め方などについては
カウンセラーの私にご相談くださいね。
梅雨が明けて、暑い夏がやってきました。
どうぞご自愛くださいませ。
公認心理師・臨床心理士 間塚