紅葉が見頃になり秋が深まってきましたね。
ご夫婦で治療のこと、妊娠のことをお話されるときはどのような感じでしょうか。
奥さんから治療の報告や相談があったときに
「治療したかったらしたらいいし、やめたいならやめたらいいよ」
「治療がしんどかったり負担にならないかが心配だから無理してしなくてもいいよ」
とおっしゃる旦那さん。
旦那さんとしては、ご自分が診察や処置を受けるわけではありませんから、
どれだけ話を聴いていても実際のところ奥さんにどれだけ負担になるのかは分からないし
奥さんに対して申し訳ない気持ちもあるのだと思います。
奥さんがつらそうにしている姿を見ているのもつらくなりますものね。
旦那さんがそう仰られるようであれば奥さんは希望する治療ができますし、
「夫のために何が何でも妊娠しなければ!」というプレッシャーも和らぎますよね。
けれど時により、
「夫は夫婦2人でもいいと言っているけど、私が諦められないから…」と
妊娠したい気持ちを1人で背負いがちになられることもあるみたいですね。
旦那さんの「子どもよりも奥さんに元気で笑って暮らしてほしい」という想いは
とても温かいものですし、大きな愛情ですよね。
ただ、「もしできるのなら子どもが欲しい」という思いをお2人ともお持ちで
通院した方がその願いが叶う確率が高いと思われるようであれば、
旦那さんには奥さんの負担を分かちあっていただいて
奥さんと一緒に、揺れる気持ちや身体のしんどさの傍にいてくださればなあ、と思います。
奥さんが通院の報告をされたり治療していて思うことをお話されているときに
「しんどかったら、やめたらいいよ」 「そんなにつらいのなら子どもはいらないよ」と
旦那さんが解決策を提案されることって多いんですね。
もちろんそう言ってもらうことで奥さんが安心されるところもあるのですが、
奥さんとしては解決策がほしくて話しているというよりも
「私の気持ちを聴いてほしい」 「今日何があったか知っていてほしい」
というお気持ちの方が多いのではないのかなあ、と思うことがあるのですが、いかがでしょう。
臨床心理士 間塚