妊娠をしたけれども育たなかったとき、
みなさん「なんでダメだったんだろう」と思われます。
実は、流産の80%が、受精卵の染色体異常によるものと言われているので、
ほとんどの場合がそこまでしか育てない卵だったということなのですが、
このことを耳にされていかが思われますか。
「そういう原因なら仕方がないし、もう1回頑張ろう」と、気持ちを切り換えられそうでしょうか。
はっきりした原因が分からないと
どれだけ「たまたま起こったことです」と説明をされても納得がいかない時もありますよね。
もしかしたら
「あの時に身体を動かしたからだ」とか
「母親になれる自信がなかったから」と、
自分の中に原因を探してしまうかもしれません。
流産は自分の身体の中での起こったことなので
どこか“自分のせい”に感じてしまう気持ちもありますよね。
やっとの妊娠で
周りの人の喜ぶ顔や
自分の中での救われた想いが
駆け巡ったあとの出来事で
気持ちが大きく揺れてなかなか現実についていけないかもしれません。
でも、1つ、これだけは大切にしていただきたいのです。
“自分のせいにしない”こと。
人生では、自分が引き起こしたことではない出来事にもたくさん出合います。
また、命の誕生であったり、人の生死には、
納得のいかないことがよくあります。
そういったことが起こると混乱しますし、どう受けとめていいのかわからなくなりますよね。
そういう時はついつい、何かのせいにしたり理由をつけて受けとめてしまいがちなのですが、
“起こったことを、ただそのまま受けとめていくこと”が大切なのでしょうね、と思うのです。
悲しい気持ち、悔しい気持ち、自分だけつらい想いばかりしているのではないか、という気持ちが
湧いてくるのは当たり前だと思います。
けれど、時間が経てば何か別のことで笑える自分も出てきます。
なので、まずは、ゆっくり眠って心身を休ませて
ご飯はできるだけ誰かと楽しみながら食べて心身にエネルギーをあげてみませんか。
流産のことを考えずに過ごせる時間をもつようにしてみるのもいいかもしれません。
時間が経っても、流産のことを思い出すと涙は出てくるかもしれませんが、
トータルで振り返ってみたら少しずつ落ち着いていくはずです。
元通りの自分ではなく
その経験があったから、よりパワーアップした自分になっていくのではないかな、と思っています。