長いゴールデンウィークが明けました。
その間に、平成から令和に元号が変わりましたね。
何かの節目って、
それまでのことを振り返ったり
これからの目標を考えたりするきっかけになりますよね。
みなさんはどんなふうに平成とさよならして
令和を迎えられたでしょうか。
私は、この節目に、
「過去って更新できるんだなあ」と、
ちょっと感慨深い気持ちになっていました。
みなさんにもあるかもしれませんが、
あまり思い出したくない、いい思い出ではない過去があったんですね。
その当時に私とそこまで近しくなかった人たちに
「自分はこう思われているだろう」という予想もあって、
その予想は、あまり心地よいものでもなかったのですね。
もちろん「そういう時期があったから、今の私がある」という受け止め方も
一部ではしているのですが、
かといって過去が変わるわけではありませんでした。
そして、平成から令和に変わっていくときに、
当時に出会っていた近しくはなかった人に会う機会があったのです。
お互い、今の自分が考えたり感じたりしていることを、
気兼ねすることなく話ができて、その話の内容もとても豊かだったんですね。
私が「こう思われているはず」と思っていた視点も、
その人からすると、そこだけではない私に対する視点があって、
その視点は私にとっては全く嫌なものではありませんでした。
そういったことをやりとりしていくうちに
ガチガチに固まっていたこころが
スーーッと溶けていく感じが確かにありました。
私にとっては、ものすごく大きな出来事でした。
現状に対しての思いや、今の自分自身への評価は、
あくまでも「今」のものなんだなあ、と思いました。
この先ずっとそうってことではなくて、
きっと何かのきっかけで違った受け止め方になっていくんでしょうね。
そうやって今の自分が過去のアルバムを再構成していって、
未来の自分が今の自分を再構成していくのかな、と思います。
何か嫌な思いをしたときに
「そのうち良いこともあったりするよ」とか
「それがあったから、良かったって思える日がくるよ」
という気持ちの持ち直し方ってありますが、
「そうは言ってもそうじゃなければよかった」ということも
どうしてもあると思うんですよね。
「そうじゃなければよかった」という事実は変えられないかもしれないけれど、
そのことに対しての自分の受け止め方や思い込んでいた部分なんかは
きっと変わっていくんじゃないかな、と、強く感じることができた元号越しでした。
臨床心理士 間塚