当院の初診時の問診票に
“ストレスはありますか?”という質問があって、
“はい” か “いいえ” でお答えいただいているのですが、
どちらにも○がついていなかったり
“はい” と “いいえ” の間に○をつけておられる方が
実は少なくないのです。
そういった方にストレスについておたずねすると
「ないとは言えないけど、めちゃくちゃ溜まってもないんで…」
「ストレス、あるのかどうかわからないんです」
「ちょっとはあるとは思うんですけど、まだ我慢できるんで」
というようなお返事が多いです。
みなさん、ほんと、誠実にお答えくださっているんですね。
「ストレスがあります!」と、はっきり自覚している人は、
ストレスを減らせるように工夫したり、発散したり、
自分を労ってあげようとしたりすると思うんです。
「ストレスはあるけど、困るほどじゃないです」という場合だと、
ちょっと大変でも頑張れちゃう人が多いんじゃないかな、と思っています。
自分では特に「頑張った!」という実感がなくても
「大変なのは自分だけじゃないし…」という思いがあっても、
頑張らないといけないわけではないし
自分を労ったり、自分を楽にさせてあげたらいいと
私は思っているのです。
人間って、なんか、
「頑張ったからご褒美あげよう」というような
“~したら” “~だから” って風習がありますが、
「そんな条件つけなくていいのに…」
と、常々思っています。
だって、いつでも自分にやさしくできるほうがいいじゃないですか。
ストレスがあってもなくても
いつもより疲れてなくても
そのときの自分を労ることができる。
こころが喜ぶことをできる。
身体が楽になる工夫ができる。
こういった日々の積み重ねが
“ストレスが溜まっている” 状態にならないような
工夫のひとつなのかな、と思っています。
臨床心理士 間塚