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あたりまえの有り難味。

 

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この間、知人が数日不在にしていて、

知人は猫を3匹飼っているので、

その間は、知人の知り合いが輪番しながら

様子みにいくことになりました。

 

私も友人と一緒に様子をみにいったのですが、

ドアをあけた瞬間から

いつもと空気が違っていました。

なんというか、

空気が滞っているような

そんな感じがしました。

一緒にいた友人も

同じ空間にいるのに知人がいないだけでこんなに違うのか、

と、驚いていて、

「たましいは、その場所に宿るんやねえ」

と話す声色からは、さみしさが伝わってきました。

 

猫たちの様子もいつもと違ってみえて、

鳴き声はか細く

目に力はなく、

いつもよりコミュニケーションを

取ろうとしてこなかったように感じました。

 

猫には言葉が通じないので、

この状況を理解してもらうこともできないし、

私はとても切ない気持ちになりました。

 

知人が無事に帰ってきたので

また友人と一緒に訪ねると、

知人が戻ったその空間は

いつもの場所に戻っていました。

猫たちはいつもとおり、

場の安心感を土台に

のんびり眠ったり、

知人に文句を言ったり、

ひざに乗ってきたりしました。

私は、とてもホッとしました。

 

帰ってきた知人に友人は、

「いない時に来たこの空間は、トラウマ体験やったよ」

と、言いました。

私も「日常って大事やねえ」と言うと、

知人も「ほんと、そう」と言いました。

知人は、不在だったときのこの空間を

全く知らないわけですが、

知人は知人で

離れてみて思ったことがあったのかな、

と思います。

 

日々の暮らしであたりまえになっていることは

普段はあまり意識しませんよね。

怪我をしたり風邪をひいたときに

「なんでもない毎日はありがたかったなあ」

なんて、思ったりしますけど。

そうなってみないと

いつもあたりまえにあると思っていることが

どれだけありがたいことが

実感しにくいように思います。

そして、こういう感覚って

普段どおりの暮らしに戻ると

また薄れていってしまうのですよね。

 

大切にしたいことって、

ちゃんと

日々の中に

あるものなんですね。

 

 

臨床心理士  間塚

 

 

 

 

 

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