当院は2009年9月に開院しました。
わたしは、開院当初から当院に勤めておりますが、
開院時は、精液検査に抵抗感を示す方が多かったです。
精液検査の説明をするときに
「この方はどんな反応されるんだろう」
と、毎回緊張していた記憶があります。
初診日にお二人で来られることも少なかったので
女性に精液検査の説明をしていましたが、
突然お顔が暗くなったり、
「まだ、パートナーには病院行ってるって言いたくないんです」
と仰ったり、
「この検査って男性にプレッシャーじゃないですか」
と仰ったり…。
時折「そうそう!調べてほしいんですよ、夫にも」
と仰る方もおられましたが、
渋い顔をされる方が多かったような印象があります。
不妊治療はお二人の治療なのですが
以前はまだ
“女性が治療の主体で、男性には協力してもらうだけ”
というような感覚が強かったのではないでしょうか。
ちなみに、今は、
みなさんあたりまえに精液検査を受けておられます。
また、昨年度からは
体外受精・顕微授精も
保険診療でカバーできることになりました。
(対象となる方に条件・制限があります)
そんなふうに不妊治療への認識が変わってきました。
以前に比べたら
不妊治療の病院に行くというハードルは
下がっているんだろうとは思います。
ただ、実際に通院するとなると、
時間もかかるしお金もかかりますよね。
クリニックにいる時間だけでなくて
通院にかかる時間も必要です。
通院には、電車代、バス代、ガソリン代が要ります。
特に週に何度か受診するようなスケジュールのときは
「大変だなあ」と思うかもしれません。
そして、保険診療といえども
診療代はかかります。
「通院せずに授かった人は
こんなにお金使ってないのに…」
という気持ちになる日だってあるでしょう。
それに、お金や時間のこと以外にも
受診日によっては思ったような結果ではなく
落ち込むこともあるかもしれません。
けれど、その先に願った未来があると信じて
みなさん頑張っておられます。
治療のことで気になることがあったり
もやもやするとき、
精神的に負担を感じるときは、
スタッフ誰でもかまいませんので
伝えて帰ってくださいね。
落ち着いてお帰りいただけるように
丁寧にお話させていただいています。
現在通っておられる方も
これから通われる方も、
15年目の草津レディースクリニックから
みなさんの人生を応援しております。
妊娠に向けて、一緒にすすんでいきましょう。
公認心理師・臨床心理士 間塚