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ゴールデンウィークが去っていきましたね。
みなさん、どのようにお過ごしでしたでしょうか?
わたしは5日間、マインドフルネスのサイレント・リトリートに参加して、
朝6時から夜18時まで、自分にやさしく、価値判断をせずに、
今この瞬間に注意を向けながら、瞑想をする練習をしていました。
「5日間、そういった時間を過ごしたら、
自分の中で何かが変わるんじゃないかしら!」
なんて、夢のような期待をしていましたが、
期待していたような変化はありませんでした。
ただ、期待したような変化はなかったにせよ、
様々なことに気づいたり実感したり納得した5日間だったので
大きくはなくても変化は確実にあったと思っています。
その変化がわたしにとってどういった意味があるのか、今は分からなくても、
もしかしたら、実は “ものすごく大きくて価値のある変化 ” なのかもしれません。
さて、わたしはご希望の方に栄養についてお話することがあります。
「タンパク質が足りていることが大事ですよ」
「お砂糖がたくさん入ったものは控えた方がいいですよ」
というような内容のお話なので、
多くの場合、みなさんは変化を促されているように感じると思うのです。
お話を聞きに来られたみなさんは
その後、どんなふうにお過ごしでしょうか?
もしかして、「これがいいって聞いたのに、続かない!」ということで、
モヤモヤしたり、自信がもてなくなったりされてはいませんか?
実はですね、どうしたら良いかはわかったけど実践が続かないという方は、
少なくないのではないでしょうか…と想像しています。
大丈夫です。良いとすすめられたことが続かないのは、ふつうのことです。
ですから、「なんで頑張れないんだろう」とか、
「わたしは意思が弱いんだろうか」とか思うようなことでもないんですよ。
「できなくてふつうだな」と思ってください。
そして、今日は取り組まないことを選ぶ日だったとしても、
明日ふと「やってみよう」と思う自分に出会うかもしれません。
それは1ヶ月後かもしれませんし、もっと先かもしれません。
ですので、「わたしはできない」なんて決めてしまわないで、
明日の自分はなんて思うのか、
明後日の自分はなんて思うのか、
変化を期待はせずに
そのときそのときの自分の声を聴いてみてください。
今日とは違う声が届くときがあるかもしれません。
もう一度言いますが、今日はできなくても、それはふつうのことです。
生活習慣を変えていくプログラムをされている会社や病院は、
(わたしの以前勤めていた病院は、生活習慣改善を支援していました)
だいたい最初は週に1回、改善が進んだら2週に1回のペースで
スタッフと生活の振り返りや次の目標を共有するような話し合いが行われています。
ジムなどの運動習慣を定着させるプログラムもそうだと思います。
これは、モチベーションを維持することと、
行動変容を効果的に促すためにされているように思っています。
カウンセリングも同様にこれくらいのペースで、
変容を見守ったり待ったりするケースが多いです。
また、よかったら、
栄養のお話を聞いてみられて、
その後の様子もお聞かせくださいね。
公認心理師・臨床心理士 間塚
」
5月3日から5月6日は休診となります。
5月7日から通常通り診察を行います。
先日、わたしは、いつもより約1時間遅く起きました。
アラームを誤ってセットしていて鳴らなかったので、
夢の中にいる時間が長くなってしまいました。
とにかく、あと15分で家を出ないと遅刻する時間です。
急いで着替えて、洗顔と身だしなみを整えました。
かかった時間は10分でした。
間に合いました!
トマトを食べてプロテインを飲む時間までありました。笑
みなさんは「あ!寝坊した!!」っていう経験はありますか?
この間久しぶりに寝坊してみて思ったのですが、
起きる瞬間、まだ時計を見ていない状態で
「あ!寝坊してる!」ってわかりません?
きっと、からだが、
「想定より寝た」感じを感じ取っているんでしょうね。
また、別の日、
ものすごく久しぶりに、22時までに眠りにつきました。
いつもは、早くても23時過ぎてしまっていて、
21時台に眠ることなんて、滅多にありません。
この日は、からだが「もう眠たい…」と言っていたので
その声を最優先してみようと思って眠りました。
すると、翌日は、
まだアラームが鳴る前にゆとりをもって起きて
ちょっとストレッチする時間もありました。
そして、自分の状態をスキャンしてみたら
からだはすっきりしているし
こころにもゆとりがあるなあと感じました。
(けれど、この日は交通事情により、遅刻しました。涙…)
十分に眠れることは大切だと改めて思いましたし、
きっと、こんなふうに、アラームに管理されずに、
必要量・良い質の睡眠を続けることが大切なのでしょうね。
わたしは、まだ若い頃は、
食事や運動や睡眠もこころに影響はするだろうけど
余程ひどくなければ大丈夫だろうと思っていました。
からだとこころは関係しているにせよ
こころの問題の多くはこころで解決するんだと思っていました。
実際は、自分をつくる食事・運動・睡眠はとても大切で
それらが大切にされていないと「こころの問題」につながったり、
食事・運動・睡眠を心がけることで「こころの問題」が改善されることもあることがわかりました。
食事も、食べていたら大丈夫ということではないようで、
栄養療法で精神的な症状や慢性疾患などの治療効果を上げている精神科医がおられます。
こころはからだに宿っていますので
「今、わたしが困っているのはこころの問題だなあ…」と思っている場合でも、
自分をつくる生活が自分を大切にできているものかどうか
見直してみることに一定の価値がありそうです。
自分を大切にする生活という土台があると、
同じショックに対しても受け止め方が違ったり
ある程度までの回復が早かったりすることもありますし、
考えすぎる時間をつくらないようにできることもあるかもしれません。
ただ、自分を大切にしていても
わたしたちのこころをざわつかせたり、
気づいたら考えてしまっているようなことは、どうしたってあるものです。
そういったことについては
今、自分にとってどういうことが起こっているのか、
自分にどんなふうに関わってあげたらいいのか、
工夫をしてみたり見つめ直したりすることで、
自分を理解できたり、自分を認められたり、
自分とのつきあい方が見つけられたり…、
というような展開がみられることがあります。
ということで、みなさん、
しっかり栄養をとって、軽く運動して、早く寝て、ご自愛ください。
そして、ちょっと気になっているようなことは、
何がどうして気になっているのか、お話しながら一緒に理解を深めてみましょう。
公認心理師・臨床心理士 間塚
桜が見頃になり始めるとともに、新年度になりました。
お仕事に変化があった方、引っ越しされた方、
一緒に暮らす人たちの環境が変わった方、
特に変わらないけど新しい年度なんだなあと思っている方、
それぞれの心持ちで、桜を見上げておられると思います。
ちょっと緊張したり、気負ったりする時期かもしれませんね。
ゆっくり深呼吸するように意識したり
ストレッチや軽い運動をしたりして、
“考えすぎているわたし” を、横においておく時間をつくりつつ過ごしてみませんか。
ところで、わたしは3月後半生まれなのですが、
年度の初めにはだいたい毎年、
「今妊娠したら早生まれになるから、6月の生理が来てから妊活したい」
と、いうお声が耳に届きます。
早生まれ当事者のわたしは、
実は今までに、「早生まれじゃない方がよかった!」
と、切に思ったことがなくて、
初めて「早生まれを避けたい」という声を聞いたときは
頭の中が「???」となりました。
考えてみると、誕生日によって、
保育園・幼稚園・小学校に入るまでに成長する期間が変わりますね。
当事者のわたしが思い当たることといえば、
確かに、小学生までは背の順が前だったなあ…ということですが、
一方で、小さいことで、かくれんぼのときは狭いところや低いところに隠れられたし、
周りの人から「大丈夫かな?」と気にかけてもらえてラッキーでもありました。笑
もしかすると、わたしみたいな人は他にもいて、
早生まれでない方が心配されるほどは、
当事者としては気にしていないことなのかもしれませんし、
ただ、わたしがぼんやりと生きてきただけで、
他の早生まれの方で、何か思うところがあった方もおられるかもしれませんし、
また、置かれた環境によって気になり方も変わってくるかもしれませんね。
早生まれであっても早生まれでなくても、
生まれもったこの体と置かれた環境との相互作用で
「これでよかった」と思うこともあれば
「こうだったらよかったのに…」と思うこともあるものなのでしょう…。
子どもが「こうだったらよかったのに…」と思うかもしれないことが
親の方でコントロールできることだったらそうしておこうと思うのは、
自然なことなのかもしれませんね。
さて、今、妊娠は待ちたい方も、
今すぐ妊娠したい方も、
妊活を始める前に
妊娠・出産へのリスクや
妊娠しにくい状態にないかどうか
確認しておくことは、
あなたやお子さんを、ご家族を守ることにつながるかと思います。
また、妊活の正しい知識や情報も、必要かもしれません。
まだ不妊ではないと思っておられる方も
妊娠をご希望されているようでしたら、
妊活にまつわるいろいろな思いや不安があればそちらもご一緒に、
一度クリニックにお話を聞きにいらしてくださいね。
公認心理師・臨床心理士 間塚
この間、同じ学校を卒業した人たちが会する機会がありまして、
当時よく一緒にいた同級生、先輩、後輩たちとお話していると、
「愛ちゃん!」(わたしの名前は愛です)とわたしを呼ぶ声がしました。
声の持ち主に顔を向けてみましたが、
卒業して20年は経っていることもあってか
顔を見ても、誰だか思い出せませんでした。
ただ、雰囲気から、彼女とはある程度親しかったはず!と感じました。
彼女は、あまり気負わないオープンな人で
おかげでわたしもそういうモードでいられた相手…
そういう肌感覚だけははっきり感じられました。
彼女に思い出せないことを伝えて、
「わたし、絶対知ってる!!
…ちょっと待って、当てたい!!」
と言って、しばらく思い出す時間をもらいました。
…でも…、本当に誰なのか分からない。笑
先輩なのか後輩なのかもわからない。
学生生活のどこで会っていたのかもわからない…。
脳をフル回転しても「あっ!」とつながる感じが全くなくて、
どこでよく会っていたのかヒントをもらってようやく
「あっ!〇〇ちゃんだ!」と、彼女と記憶がつながりました。
彼女は、わたしがすぐに思い出せなかったことに不満を言うこともなければ、
むしろ「すご~い!!よく思い出せたね~!!」と言ってくれました。
思い出してみると、わたしたちはそんなにたくさんの時間を共にしたわけではなかったのです。
でも、彼女との関係性を、カラダははっきりと感じとっていました。
このときの、脳はまだわかっていないけれども、
わたしのカラダはわかっている!という感覚が、
なんだかものすごく印象に残っています。
彼女が全然誰だかわからないのに、
カラダはちゃんと彼女との関係性を覚えていて、
いつも彼女と話していた話し方を
自動的に選んで話していたし、
彼女に「ちょっと待って!当てたい!!」と言っても
不快になるような彼女ではないことが
わかっていたのです。
こんなふうに、脳は明らかにしていないけど、
“なんとなく感じられる感覚”や
“カラダはわかっている感覚”って、よくあると思います。
「なんとなくこの道は行かないほうがよさそうな気がする」と、
感じたことありませんか?
「今、お味噌汁求めてるなあ~、すごく沁みそうだなあ~」と、
カラダが食べたいものを教えてくれるときがありませんか?
乗り物や部屋のイスに座るときも、
「どこに座ろうかな?」と自分に聞いてみると
居心地のよさそうなところをカラダが教えてくれたり、
居心地が悪いとカラダが落ち着かなかったりしませんか?
わたしたちの暮らしでは、脳でいろいろ検討して決定することが多いですが、
カラダだってたくさんのことを知っていますし教えてくれています。
カラダの声を聴いてみて
カラダの声に応えていくと
自分をやさしく労わることにつながるかもしれませんね。
臨床心理士・公認心理師 間塚
「ファーストキス 1ST KISS」という映画が公開されています。
出会ってから15年の夫婦が、冷え切った結婚生活に終止符を打とうとした日に
夫は人を助けて命を落とします。
その後、ひょんなことから、妻は15年前の夫と出会った日にタイムスリップして
15年前の夫と出会い直す…というようなお話なのですが…
この映画をご覧になるご予定の方は
この先は、ご覧になってから読んでくださるといいなあ…と思います。
妻は15年前の夫に、2人の結婚生活のあり様と夫が亡くなったことを伝えます。
妻には、自分と夫が結婚しなければ、
夫が亡くならない未来に繋がるのでは…?という思いがありました。
けれど、15年前の夫は、未来の妻から事情を聴いた上で、
15年前の妻と出会い惹かれ合って、結婚します。
さて、その後の結婚生活は…。
という展開に、号泣しているお客さんがたくさんおられ、
結婚しているわたしの友人は、嗚咽するほど泣いたそうです。
妻役の松たか子さんも、夫役の松村北斗さんも、
ものすごく魅力的だったことと、
坂元裕二さんの脚本がとてもおかしくて、わたしも楽しく拝見しました。
現実では映画のような “最初からやり直し” はできませんが、
「今、なあなあな関係になってきているけど
一緒にいてくれていることに感謝だなあ」とか、
「今後後悔しないように、初心に戻ろう…!」とか、
そんなことが浮かぶ方にとっては、こういった映画は、
関係を立て直したり、今までの流れを変えていく方へ、
背中をおしてくれるきっかけになるのかな、と想像しています。
夫婦になってからわかることや気づくこと
(映画では、“ 見逃していた相手の欠点が4Kの解像度で見えてくる ”と表現されてました。笑)
お互いの態度が変わること、愕然とすることなどもいっぱいあるわけなので、
結婚生活を続けることが、必ずしも優先されるべき選択肢だとは、
わたしは思っていないところもあるんですけどね。
ちなみに、離婚経験のある友人は
パートナーと一緒に離婚届を出しに行ったのですが、
窓口で保証人欄が空欄なことに気づいて焦って
その場にたまたまいたカップル(もちろん初対面)に記入を頼んで提出して、
2人で大笑いして帰ってきたそうです。
(そんなマンガみたいな…。笑)
明るい離婚だって、ありますよね。
不妊治療を通じて、パートナーと意見がすれ違うことは
珍しいことではありませんよね。
お互いに思いや信念があることでしょうから。
子どもが欲しいということへのモチベーションが合わないと
焦りに繋がることもあります。
「自分の気持ちばかり主張して、私の気持ちはどうでもいいの?!」
「僕もプレッシャーを感じていることに気づいてないんじゃないか?」
「どれだけつらいか、本当に想像して言ってるのかな?」
なんて思う日もあるかと思います。
“自分のことを大切にしてもらえていないんじゃないかな”
“自分の気持ちは、わかろうとしてくれてないんじゃないかな”
という悲しさや淋しさのようなものが、こころに漂いますよね。
「大切に思っているよ」
「気持ちをわかろうとしているよ」
という思いは、どうすればちゃんと伝わるのでしょうかね。
言葉?言い方?態度?行動?それともプレゼント??
そういったことも一緒に考えていけたらなあ…と思っています。
公認心理師・臨床心理士 間塚
わたしは、時折、バレーボールの試合を観ます。
(あ、観る専門です。プレーはできません。笑)
先日、久しぶりに観戦に行ったのですが、
とある選手のパフォーマンスが以前見たときとは違って
素人目で見ても驚くほど球威と身体能力が高まっていて、
相手チームの監督や選手も、その選手のパフォーマンスを称えていました。
わたしはスポーツのことは全くわからないのですが、
この成果はコツコツと積み上げてきた妥協のないトレーニングや
心身のパフォーマンスを最大に発揮するために続けている生活習慣の賜物で、
その成果が出るまでには
焦ったり悔しい思いをしたり不安だったり
怪我をして試合に出られない期間もあったりする中で、
どんなときも今できることを着実に続けてこられたのだなあ、と、
わたしの想像では及ばない日々があったことに思いを馳せました。
すぐに成果が出なかったり
願った結果がついてくるかわからない中で
必要なことをとにかく続けていくには、
強い意思や信じる力など、ものすごくエネルギーが要ると思うんです。
このような日々を競技生活中は毎日続けておられると思うと…
アスリートのみなさんに改めて感服です。
この “ 願った結果がついてくるのかはわからないけれど
今できることを信じてやっていく ” という道は、
妊活にも通ずるところがあるように思えます。
妊娠のために「何かできることないかな」と
ご自分でいろいろ調べたり、
妊活に明るい方たちの意見を取り入れて、
食生活を改めたり運動を始めたりされる方がおられます。
取り組んでから効果を実感し始めるのに数ヶ月はかかりますが、
きっちり数ヶ月続けていくと
疲れにくくなったり、肌つやがよくなったり、
眠りやすくなったり、冷えにくくなったり、生理周期が整ってくるといった
何かしらの成果は感じられるのではないでしょうか?
それと「自分のためにいいことができている!」という実感が
心身をより活き活きとしてくれるかもしれませんね。
ただ、そんなふうな成果を実感できていても、
妊娠するという結果が絶対についてくるかどうかは…というもどかしさがあります。
アスリートには周りにサポートしてくれる人がたくさんいます。
監督、コーチ、トレーナー、マネージャー、
応援してくれるファン、ライバルでもあり仲間でもあるチームメイト。
もしかしたら自分の気持ちがいまいち乗ってこないときにも
思ったような結果がついてこないときも
そういった方たちの想いがパワーに変わることもあるかもしれません。
妊活は、アスリートと違って、仕事でもなければ、やりたくてやるものでもないかもしれません。
カップルお二人で取り組んでいかれることとはいえ、
もしかしたら自分だけがこういった体験をしているような
孤独な気持ちになることもあるかもしれません。
けれど、通院していると、先生が監督の役割を担ってくれます。
他に、看護師さん、培養士さん、受付さんが、
みなさんの妊活や通院をマネージャーのようにサポートしています。
わたしも、こころの整理やリフレッシュのお手伝いをしています。
クリニックの待合室にいるみなさんは、同じ目的がある仲間です。
プレッシャーをかけずに見守ってくれている家族や友人は、ファンのようですね。
アスリートほど、多くの人と現状を共有する機会はないかもしれませんが、
こんなふうに妊活にもサポーターはいますので
サポーターも力のひとつにしていただけるとうれしいです。
公認心理師・臨床心理士 間塚
妊活にあたって
みなさんがなかなか大変に思われることのひとつに、
パートナーさんとの話し合いや
妊活に対するお二人の温度差のことがあるのではないでしょうか?
話し合って、お互いの妊活に対する思いを確かめ合ったからといって、
その思いが全く一緒ということにはならないこともありますよね。
相手が、自分の願いを汲み取ってくれないように感じることもあれば、
一方でその相手は、自分の思いが相手の願いと違っていることで
申し訳ないような感じをもってらっしゃることもあるかもしれません。
悲しさや罪悪感、不満などは
ときに怒りのような感情に姿をかえることもあります。
親しい仲でも他人ですから、価値観や希望も異なりますし、
妊活で負担に感じることやその度合いもそれぞれですので、
むずかしいところがありますよね。
妊活の話をするとケンカになるとか
雰囲気が悪くなるということもよく耳にします。
ところで、
みなさんからお話をきいていると、
“言わなくても察してくれるはず”
“言わなくても普通はわかるでしょ?”
と、予想していたことでも、
実際に伝えてみると
相手はそうは思っていなかったということが
わかることもあるようです。
また、相手がどんなことを思っているのかを
しっかり確認してみると、
いつもの態度や返答からは予想していなかった
「え?そんなこと考えてたの??」
「そんなふうに思っていたの??」
と、いう思いがあることがわかることもあるみたいですよ。
相手が、自分のことを、
「ちゃんと考えてくれているんだな」
「ちゃんと想ってくれているんだな」、という実感がわくと、
怒りが和らいだり
妊活に対する思いも変わったりするかもしれませんね。
相手にちゃんと伝えることと
相手のことをちゃんと聴くこと、
とてもエネルギーのいることで
親しい仲では時に後回しになることもありますが、
やっぱりとても大切なんだなあ、と思っています。
公認心理師/臨床心理士 間塚
2025年が始まりました。
今年は、どんな年になるのでしょうかね。
穏やかで、細やかなきらめきに気づいていられる一年だといいなあと
わたしは思っております。
さて、新しい年になったことを区切りに
何か新しいことや現状を変えていく行動を始める方もおられると思います。
妊娠のために通院を始めたり、治療内容をステップアップしたりというのも、
新年や誕生日などを境とされることがあります。
一度通院から遠ざかっていたけれど
もう一度始めてみようかな、と戻って来られる方もおられます。
(実際に、年明けから治療を再開するために来られた方が何人もおられます!)
不安なこともあると思うのですが
それでもやってみようと思って来られたこと、
その逞しさや思いを大切にされる姿勢に感服しております。
そして、まだ妊娠のために通院するのは迷っているのだけど…という方も、
その迷いをお持ちのまま、とりあえず一度来院してみられることも
一つの選択肢ではないでしょうかと、わたしは思っています。
通院するかどうか、どういったことで迷っておられるのか-
スケジュールの調整であったり
経済的なことであったり
パートナーさんとなんとなくしか話し合えていなかったり
「大変なんじゃないかなあ」という印象であったり
不妊治療が必要とは思いたくない気持ちだったり…
-いろいろな迷いがあるかとは思うのですが、
一度来られてみて
妊娠のためにどんなことから始めていくのか
実際のスケジュールやその内容などを聞いてみられると
想像と現実のすり合わせができますので、
今後の選択をより自信をもって行えるのではないでしょうか。
(また、通院はまだ考えていないけれども、
妊活をめぐっての気持ちや思いの整理をしたいという場合は
妊活カウンセリングというかたちでお話をおうかがいすることもできますよ)
多くの方が子どもをもちたいと思って来られるので
妊娠してご無事に出産されるために、治療がすすめられています。
一方で、不妊治療の役割は、妊娠・出産という結果のためだけではなく、
あなたの今やパートナーとの関係において
妊娠・出産というライフイベントにどれだけコミットするのか、
というところを担っているものだとわたしは思っています。
人生には、子どもを持つ選択肢もあれば
子どもを持たない選択肢もありますし、
授かることもあれば、授からないこともあります。
ご自分の選択肢や状況に向き合った経験は、
子どもを持つ、持たないにかかわらず
人生にとってとても大切なように思うのです。
あなたの、またお二人の妊娠・出産という可能性について
少しエネルギーをかけて一緒に考えてみませんか?
ご来院お待ちしております。
公認心理士・臨床心理士 間塚
気がつけば冬至も過ぎ、今年最後のブログになりそうです。
今年のことを振り返ってみると
やはりいろいろなことがあったなあ…と思います。
きっと、みなさんも、
様々な体験やこころに貼りついた瞬間など
思い浮かぶことと思います。
… … 今、ブログを書くのを中断して、
「今年のわたしは、どんな感じだったかな?」と、
わたしに聞いてみる時間をとっていました。
やりたいと思ったことができていなかったり
直したい習慣が直せていなかったり
起きてほしくなかったことが起こったり
まさかの悲しい出来事もありましたし、
一方で、頑張ったと思えることや
気にかけてくださる方々の温かさや
ものすごく心を揺さぶられる体験が浮かんだり、
ちゃんと振り返ってみると
思ったより盛り沢山の一年だったことに気がつきますね。
「わたし、本当にいろんなことを味わってくぐり抜けてきたんだなあ」と、
そんなふうに過ごしてきた自分をこころに響かせていると
自然と「よくやったよねえ」という思いがわいてきました。
多くの人に賞賛してもらえるようなことは起こってないですし、
自分に「こんなことしてたらダメやん~」と思うことも多々あります。笑
でも、そんな部分もあるわたしを全体でみると「よくやったよ」と思いました。
世間的には、
「ダメだと思うことはしないようにしましょう」
「やりたいと思ったことはやった方が気持ちがいいよ!」
「直した方がいい習慣は、今すぐ直しましょう!」
と言われるのが大半で、
なんならそのように変えていくためのhow to本もありそうですよね。
わたしも、変わっていけることは時にすばらしいと思う感覚は持ち合わせています。
ただ、今は、
「ダメだなあ」と思うわたしも
「頑張った」わたしも、
どんなわたしもわたしなので、
わたしをまるっと認めていようと思います。
わたしの中の何かを変えていくことも大事ですが、
わたしに対してのわたしの関わり方をやさしくすることも大事だと
身をもって実感した2024年に感謝して…。
みなさんも、今年一年、本当にお疲れ様でした。
いろんなことをやってきてくれた自分にやさしく感謝して、
どうぞご自愛なさって、よいお年をお迎えください。
公認心理師・臨床心理士 間塚