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草津レディースクリニックは
9月で開院11年目に入りました。
草津レディースクリニックに通われていたみなさん
その後、いかがお過ごしですか。
時折、ブログを読んでくださっている方もおられるでしょうか。
卒業後いろいろなことがあったかもしれませんが、
今を、生き生きと過ごされているといいなあ、と思っています。
11年経って、
不妊治療に対しての特別感というものが
なくなってきているように感じています。
開院当初と比べると、
妊娠のことを話せる知人がいるという方が
多くなったなあ、と感じていますし、
精液検査の説明をしたときに
驚かれたり困られたりする確率が
ぐっと減ったなあ、と感じます。
それでもやっぱり、
通院するかどうか迷われた方は多いですし、
体外受精にすすむときも不安を感じられたりと、
以前も今も変わらないものもあります。
草津レディースクリニックは不妊治療専門のクリニックですが、
“不妊治療専門”と紹介されていると、
「妊娠に対してのアプローチが、まだ半年だし…」とか
「年齢的にまだ若いかも…」という方は
今、受診していいのか迷われると思いますし、
原因を知りたいけど知るのも怖いという気持ちもありますね。
(ちなみに、妊娠をご希望されている方でしたらどなたでも、
どんな状況の方でも、来院してくださって大丈夫ですよ。)
体外受精にすすむときも、
「採卵って、どれくらい痛いんだろう」
「体外受精で妊娠しなかったらショックすぎる」
「卵子がとれなかったらどうしよう」
など、進むのが怖い気持ちになることがあるかと思います。
また、そういった気持ちは
言語化すれば他の誰かのと似ていたりするかもですが、
本当は一人ひとり違うのだと思います。
それぞれの背景や環境によっても違うし
妊娠に対する思いもそれぞれです。
困ったことや、不安なこと、
悲しいこと、つらいこと、悔しいこと、
どうしていいのかわからないこと、など
いろんな気持ちがそれぞれにあると思うので、
思うことがあったら
お伝えください。
一緒に考えてほしいと思って来ていただけたら
一緒に考えたいと思っています。
じっくりお話いただくことで整理されそうなことは
おうかがいしていきたいと思っています。
なので、そういった気持ちの幾分かは
クリニックに置いて帰ってください。
不妊治療を体験している方は増え、
周囲の理解もある程度は期待できるようになったけど、
自分の思いや気持ちや状況をすべて理解してもらえるかというと
残念ながらそうではなくて、
“自分だけ”の体験という側面がどうしてもあるように思います。
卒業されるまで
スタッフみんなで
みなさんが心強くいられるような
サポートをしていきたいと思っています。
臨床心理士 間塚
だいたい70代以上くらいの親世代の方たちからすると
ルンバに掃除を任せてしまうことは
もしかして横着だったり、
手を抜いていると思われることなのかもしれません。
昔の日本家屋の板間は
しっかりほこりを履いて
丁寧に拭いてこそ、
きれいに保たれる材質でもありましたしね。
時代が変われば
人々の生活様式も変わり、
一つ前の世代では考えにくかったことが
今の世代では受け入れられたり
反対に、失われていったりします。
家族のカタチも
一世代前と今では、だいぶ変わってきたと思います。
これからもその時代に合わせて
まだまだ変わっていくでしょう。
それぞれの時代で、
自分にとっては当たり前の価値観があって、
その感覚はなかなか変えにくいものかもしれません。
幼い頃から、
「何になるのが夢なの?」
「どんな人と結婚したいの?」
という質問をされて育つと、
「夢を叶えないといけない!」
「結婚して、家族を作らないといけない!」
という意識が植え付けられているかもしれません。
でも、これは、
育ててくれた人たちの世代の価値観で
次の世代に願ったことです。
なので、本当にそうしなきゃいけないことは
全くないと思うのです。
ただ、願った人たちは、
自分の願った通りにならなかったことで
どこか悲しかったり不安になるかもしれないのですが…。
自分とは違う価値観を生み出して生きている人たちを
なかなか受け入れられないかもしれません。
身近であればあるほど。
でも、だからと言って、
誰かの価値観で認めてもらうために
生きているわけではないので、
自分のことで心を乱されると気にはなるけど
気にしなくていいと思うんですよね。
たとえ、自分にとって大切な人と価値観が違っても、
自分が体験していることって
自分にしかわからないし、
それを引き受けていくのは
自分しかないのですから。
私たちの目の前には
たくさんの選択肢があります。
その選択肢には、
今までは想定してこなかったものも
含まれているかもしれません。
自分の人生は自分が背負うものです。
パートナーさんとよく話し合って
この先の生き方を選んでいってください。
臨床心理士 間塚
不妊治療は
現代でメジャーになったサポートですから、
そういった背景もあってか
おかあさんたちには言いにくいという側面もあるかと思います。
おかあさんたちの時代でもサポートを受けた方もおられますし
「あなたを授かるまで〇年かかったのよ」
と、伝えられた方もおられますが、
おかあさんたち世代は相対的に授かりやすかった印象を
多くの方がもたれていると思います。
親の立場で子どもから不妊治療のことを聴いたときに
子どもに対して親が言うことと、
もし親が妊娠と向き合う子どもの立場になったときに思うことは
きっと違うと思うのです。
多くの人がそのときの自分を主体として
意見を言いがちです。
子どもに対して、親は特に、
「子どものために自分が正しく導いてあげないと」
という想いを乗せて意見する傾向があります。
それに、子どもが置かれている状況に傷つく親もいます。
さらに、「かわいそうだ」とか「おかあさんもつらい」とか
親側が抱いた感情を表明して、余計に重荷を与える方もおられます。
「相手のことを想像して発言してほしいなあ」
とも思うのですが、
一方で、親に子どもが願う親像を求めるのも難しいことだなあ、と思います。
自分にとって完璧な親はいないですもんね。
完璧な夫、完璧な先生、完璧な親友といった
自分にとって完璧な人っていうのはいないものです。
だから、うれしくてありがたいときもあれば、不満なときもありますが、
距離が近い人ほど、少しのすれ違いであっても、
こころが揺れやすくなってしまうと思います。
治療のことを親に話すのかどうか、
妊娠についてどう考えているのかを親に伝えるべきかどうか、
多くの方がどうしようか悩むところではあります。
どんな反応が返ってくるのか
実際のところは、伝えてみないとわからないです。
想像と違う反応で、「言ってよかった!」と思うかもしれません。
もしかしたら、何かしらの援助をしてくれることもあるかもしれませんしね。
時折、「本当は親にも伝えるべきなんでしょうけど、なかなか言えなくて…」
と、親に伝えていないことに申し訳なさを抱いていらっしゃる方がおられます。
私は、そこに申し訳なさや罪悪感は抱かなくていいものでは…と個人的には思っています。
親への報告義務はないと思っているからです。
立派な大人が、信頼しているパートナーと一緒に決めたことなんだから、
それだけで全てだと思っています。
けれど、そこで申し訳なさや罪悪感を感じる人にとっては
とても苦しい状況だと思います。
きっと、これまでも親が認めてくれるように生きてこられた人だったり、
親が喜んでくれることをしようとされる方だったり、
親の気持ちを揺さぶりたくないなあと思う方だったりするのではないでしょうか。
親はずっと親ではあるかもしれませんが、
人生を進めるにつれて
誰かとの関係性ってどんどん変化していくものだと思っています。
臨床心理士 間塚
通われているみなさんから、
友達やきょうだいも通っていたとか
同僚が通っているからとか、
当院はそういったきっかけだったと
おうかがいすることが少なくありません。
通院する前って
行こうかどうしようか
すごく迷うことが多いと思いますので、
話ができる人がいるって
頼もしいなと思います。
以前は、他の誰かに相談している人は
もっと少なかったように思います。
今は、もちろん相談している人との関係性にもよるのでしょうけれど、
治療の相談ができる先輩がいる方が多いですね。
一方で、例えば20代などの比較的若い年齢で治療をしている人は、
治療をしている同世代は他の年代の人たちよりも少なくはなるので、
「同じ歳くらいで妊娠しない友達がいない」ということに、
不安やさみしい気持ちになる方がおられます。
30代、40代の方からすれば
若さってこの上ない武器に思えるかもしれませんが、
本人からすると
それがすぐの確実な妊娠を保証するものではないので
「若いから大丈夫よ」という言葉は
励ましとは思えないこともあります。
妊娠を希望していることは同じでも、
そのときの状況や思考、体験などによって、
どんなふうに思うかは変わってきますよね。
同じ状況の人と話をして
「そうそう!」
と、わかりあえるような気持ちもあると思うのですが、
自分が感じることっていうのは
自分だけのものという側面もあると思うのです。
自分の状況や体験を理解されていないと、
気軽に励まされてしまうこともあると思います。
「ちゃんときいてくれていたら
そんな励まし方しなかったんじゃないかな」
というような、
励ましてもらったけど釈然としないパターンって
わりとあるようですね。
ただ、どうしてもわかってもらえないことってあると思うので、
こちらが毅然としていることってすごく大切だと思います。
そろそろお盆の帰省時期だなあ、と思っています。
でも、今年は、コロナが収束していないので、
帰らない理由を作りやすいなあと思っています。笑
もし帰省で嫌な思いや悲しい思いをしそうだったら、
私はそんな思いまでして帰らなくていいと思っていると、
毎年このブログで言っています。
家族、親族の関係は、
思っているよりとても複雑なこともあります。
子どもがいるいないに関わらず
自分のこころが健やかでいられる関係でいたいものですね。
臨床心理士 間塚
この間、知人(20代半ばで、今は妊娠を希望していない女性)が、
「私、子どもめっちゃ好きなんです~。
かわいい赤ちゃんのインスタとかフォローしているんです~!」
と言って、フォローしているサイトを友人と私に見せて、
「かわいいでしょ?かわいい~!癒される~!」
と、嬉々と話していました。
みなさんがよくおっしゃってる、
“ 不意打ちの地雷 ”の一例って、こういう瞬間ですよね。
ただ「赤ちゃんがかわいい」って話している人が隣にいるだけなのに、
ヒヤッとしたり、ドキッとしたり、
心が締め付けられてしまうシーンじゃないかな、と思いました。
こんなふうに
相手にとってはただの世間話なのだけど
その内容に人知れず傷ついていたりすることって、
誰にだってあると思うのです。
例えば、いじめにあったことがある人が、
「いじめって、いじめられる方も悪いよね~」
と、誰かに言われたら、
腹が立ったり、悔しかったり、
「いじめられたのは自分のせいなんだ」と責めてしまったりと、
心中穏やかではないと思います。
例えば、自分でお料理屋さんを開業して、
もの凄く工夫もして、死に物狂いで働いているのに、
経営がなかなか軌道に乗らなくって困っている人が、
同じような個人店で人気のあるお店がSNSで投稿されているのを見たら
悲しい気持ちになってしまうこともあると思うのです。
誰かの何気ない会話や発信が
自分の中の何かに触れることがあると、
こころは揺らいでしまうものです。
けれど、これはあくまで、
自分とは関係のないところで
発言・発信されたことなんです。
だから、お天気みたいなものだと思います。
不意の夕立なんて、避けられるものではないです。
嫌だけど、しょうがないですよね。
個人の事情を知っているのに
直接何か言われたりしたのならば、
これはちょっと話し合う必要が
(場合によっては、関係を変えていく必要が)
あるかもしれませんが。
運悪くお天気が崩れることは
全く以って、あなたのせいではありません。
落ち込んだ気分が少し戻るように、
いっぱい泣いたり、
何か好きなことをしたり、
いつにも増して自分をケアしたり、
いい匂いに癒されたり、
さっさと眠ってしまったり、と、
やさしい時間を過ごせるといいですね。
臨床心理士 間塚
追記:ようやく、長い梅雨が終わりそうですね。
ただ、猛暑になりそうな予感がしています。
夏を元気に乗り越えていきたいですね。
夏になってもコロナの感染力っておさまらないのですね。
今年はどうしてもイレギュラーな生活が続いていますね。
ご存知の方が多いとは思いますが
コロナ感染予防で治療を見送っておられる方々への対策として
今年度は高度不妊治療の助成金の年齢制限が緩和されています。
通常は、40歳未満で体外受精を開始したら6回、
40~43歳未満で体外受精を開始したら3回、
条件を満たした場合に助成を受けられるのですが、
今年度は3月31日の時点で39歳であれば
41歳になるまでに体外受精を開始したら6回、
3月31日の時点で42歳であれば
44歳になるまで3回の助成を受けられるそうです。
御自分が適応になるか、
各自治体に確認なさってみてください。
このことで、選択の幅が広がった方もいらっしゃると思います。
焦りすぎずに、お二人で話し合って決めてくださいね。
話は変わりますが、
「はちどり」という映画を観ました。
ちょうど私が中学生だった時代の
韓国の中学生のお話でした。
あの時代がそうだったのか、
映画の中学生の環境がそうだったのかわからないのですが、
自分たちがやりたいことやなりたいものがあっても
有名大学に入ることに未来の可能性を絞られて勉強を強いられたり、
世間的に“いい子”でいることを求められたりしていました。
そして男性が優位な時代でしたね。
日本のその時代の中学生と似ている部分があり所々懐かしく思いましたが、
中学生に感情移入して観ると、とても息苦しかったです。
親たちが考える
子どもが幸せになるためのレールというものも
未来の可能性の一つかもしれませんが、
私の仕事の経験上では、
本人にとってはあまりいい結果になっていないことが
多いような気がしています。
そのレールにのって
安心するのは親の方なんですよね。
今はもうみなさんも大人ですし
誰かに従わないと暮らしを脅かされるわけでもありません。
大人になったら、親とのしがらみというか
そういった関係から解放されるかと想像していました。
けれど、親子関係って自分を作る根底みたいなものですし、
関係性も続いていくものですから、
今もそのしがらみにひっかかちゃうこともあると思うのです。
「親に認めてほしい」「わかってほしい」
そういう想いは、
大人になってからも、求めてしまうものかもしれませんね。
臨床心理士 間塚
みなさんは、自分の生殖器に、
どんなイメージや感覚がありますか?
と、聞かれたら、
ドキッとします?ヒヤッとします?
もしかしたら「なんてこと聞くの?」
と思う方もおられるかもしれませんね。
生殖器におけるイメージは、
誰しも複雑なことが多いそうです。
ポジティブな想いをされたこともあれば、
つらかったり、悲しかったりといった想いが
詰まっていることもありますし、
性について、どういった意識のもとに育てられたか、
また、自分がどういった感覚のもとで
どういった体験をしてきたか、
そういったことがすべて詰まっているからです。
また、日本では特に、なのかもしれませんが、
性教育というものが十分ではなく、
性にまつわる話はなかなかオープンにされにくいところがあるので、
個人特有のイメージや体験だけが
積みあがっていってしまう傾向があるように思います。
いざ、生殖器に向き合ってみると、
確かに、いろんな想いが詰まっているように
私も思っています。
けれども、食べることや眠ることと同様に、
性は私たちの一生に関わることです。
子どもを産んだらさよなら、
更年期を過ぎたらさよなら、
というものではないですので、
自分の性の在り方について
一度向き合ってみる機会をもつことは
一人ひとりにとって大切なことなのではないか、
と、思っています。
私は最近、「セックス・セラピー入門」という本を読んでいます。
日本性科学会が出している本です。
性にまつわる支援に関わる専門職向けに書かれている本ですが、
特にそういったお仕事をされていなくても
役に立つ本だと思います。
性生活にまつわることで何かアドバイスが欲しいけど
第三者には相談しにくいという方は
参考にされてみてはいかがでしょうか。
妊娠を望んでの暮らしの中で
性生活がこれまでと質を変えてしまうことや
置いてきぼりにされてしまうことって
あると思うのです。
自分にとっての性生活、生殖器との暮らしに
微笑みながら過ごしたいですね。
臨床心理士 間塚
「妊娠しにくいのって、なんでなんだろう」
「あの人はすぐ妊娠したのに…」
「年齢って言われるけど、同じ歳でも妊娠する人いるし…」
そんなことが頭の中をめぐるときに
「もしかして、昔、中絶したから、
神様が私をお母さんにしてくれないのかなあ」
「実は夫とのセックスは心地よくなくて、
本当にいいセックスじゃないから妊娠しないのかなあ」
「私、たぶん、発達障害なんじゃないかなあって、
そういう特性があると思っているんだけど、
それで妊娠しにくいんじゃないかなあ」
というような、
今までの出来事、自分の中でひっかかっていることを、
妊娠と関連しているのでは
と、思うこともあるようですね。
中には、わりと確信をもって
関係していると考えている人もおられます。
妊娠の可能性のある生活をしているのに
なかなか妊娠しないと
どうして妊娠しないのか、納得できないですよね。
そんなときにさっきのような考えが浮かぶのだと思いますが、
もしかして、本当は、100%そのせいだとは思っておられないかもしれません。
同じような経験をしている人でも
妊娠されている人もおられることもご存知でしょうから。
そういうこともわかっていても、
自分はそういうことで妊娠できないかも、と
考えてしまうような状況なんだなあ、と想像しています。
そういうときって
自分の中で心にひっかかっていることが
にょきっと顔を出すのですよね。
誰だって心にひっかかっていることや
自分ならではだと思っている特性や傾向、
生活の環境、家族関係、人との関係、
いろんなことがあるとは思うのです。
そういったことって
何か別のことで不安だったり自信をなくしたときに
こころをざわつかせる要素になったりします。
今からの妊娠には直接関係のない出来事でも
ざわざわすることについては、
自分なりの落としどころや受け止め方、もしくは対処などを
考える機会を作ってみられるのも大切なことだと思っています。
一緒に、整理したり考えたりしましょう。
臨床心理士 間塚
わたしたちの臓器って
わたしたちが生まれてからずっと
働いてくれています。
体内に何か異常があると
お腹が痛くなったり
おしっこの回数が多くなったり少なくなったり
心臓がバクバクいったりして、
私たちに教えてくれます。
そうやって働いてくれるのがあたりまえみたいで、
例えば、便秘になったときに
「私の腸、ダメだな」とか、
排卵が遅れたり、生理が来たときに、
「私の子宮・卵巣は、他の人よりダメなのかな」
といった考えが、
ふと浮かんだりすることもあると思うんです。
「正常に働いていない。ダメだな。」
私も、わりと、
ここの臓器が弱いとか
ここの臓器が人並みじゃないとか
思っていました。
ところが、この間、ふと、
「いやいや、全然ダメじゃないわ。
むしろ、ありがとう、やわ。」
と、いう感覚が、ふわっと沸いたんです。
そしたら、身体がゆるんだ感覚が、確かにあって、
ゆるんだ感じを味わって初めて、
「そっか、そんなに緊張させていたのか」
と、びっくりしました。
ずっと私を支えてくれている臓器のみなさんは、
もともと、私がもって生まれた機能状態に、
私の生活習慣やストレスなどの影響も引き受けて、
それでもその時のベストを尽くしてくれているのでしょう。
そう思いを馳せると
なんて、ありがたい!
という気持ちになりました。
実際に私の臓器と会話できるわけでもないですし、
私が臓器に対してどう思うのかということで
何かが変わるのかどうかは
今の私にはわかりません。
「ダメだ」と思っていようが
「ありがとう」と思っていようが
臓器としては一緒かもしれません。
けれど、「ありがとう」と自然に思って、
その時に、本当に身体がゆるむ感覚があったことも、確かです。
しばらく、それぞれの臓器にはありがとうを伝えて、
少し異常なことが起こっても
「今はそうなんだなあ。
頑張ってくれてありがとうね。」
と、ただ受け止めながら過ごしてみようと思っています。
臨床心理士 間塚