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流産を経験されている方は、
おそらくみなさんが想像されているよりも
たくさんいらっしゃるという実感が
私たちスタッフにはあります。
けれど、友達や同僚から
「私、流産したの」
とは、あまり聞く機会がないかもしれません。
「周りは順調に出産していったのに
どうして私はダメだったんだろう」
「次、妊娠しても、また流産したらどうしようって
不安になってしまう」
そういった思いを抱えながらも
新しい命との出会いに向けて頑張っている仲間が
近くにたくさんいます。
同じような思いを抱えて頑張っている人たちで
一度、お話ししてもらえたらいいなあ、
と、ずっと思っていて、
今回、こういったピア・サポートの会を企画しました。
いきなり話すのは緊張する方もおられると思いますので
最初は妊娠に効果的な
セルフ足もみマッサージの練習をして、
みなさんの気持ちが少しなじんだところで
お話しする時間にしようと思っています。
開催日は11月2日(土)14時から16時です。
詳細は院内のポスター、チラシで確認していただいて、
受付かお電話にてご予約をお願いいたします。
久しぶりのグループ企画、
私はとても楽しみにしています。
一期一会、素敵な時間になりますように。
臨床心理士 間塚
「人生という物語の主役は自分なんだ」
と、言ったりします。
さて、「○○○○(自分の氏名)の半生」
とかいうタイトルで
自分を物語の主役とした本を想定して
最初から開いていってみると
意外な発見があったりします。
ちょっとやってみてください。
いつも自分が見ている世界って
自分が主体ですから
自分自身のことは見えていません。
こうやって物語にすると
自分自身を含めた世界を
今の自分が見ることになります。
こういった客観的に自分を見る視点って
普段はあまりないと思うんですよ。
幼稚園のころ、小学生のころ、学生時代。
家族関係での自分と家族、
恋愛関係での自分と相手、
職場での自分と上司や同僚、
友人関係での自分と友達、
いろんな場面での
自分に起こった出来事が
本には書かれています。
一つの物語として読んでみましょう。
そうすると、
自分の周りの人と自分とのやりとりを
落ち着いて見ていられる気がします。
今までは、腹が立ったり、悲しくなったりしたことでも
ある程度のことまでだったら
あまり感情的にならないですし、
ショックだったりした出来事も、
むしろ「おかしい~。はははっ!」
と、おもしろがれたりします。
自分を俯瞰で見てみることで
なんだか楽な気分になったり、
「それならこうしたらいいのに」
って自分が受け入れられそうなアドバイスを
自分に送れたりします。
相手に向けていたネガティブな気持ちも
また違った角度から相手をみることで
変わることもあります。
きっと、他にも、
いろんな発見があると思いますよ。
臨床心理士 間塚
「~しなければいけない」
っていう思いや考え方って
その人を不自由にしちゃう側面もあるのかなあ、
と、思っています。
この「しなくちゃ」という信念を守るために
時間に制約が出たり、
こころが求めてなくても頑張ったり、
身体も無理したりするかもしれないからです。
そして、自分が、
「こうしなきゃいけない」
「こういう場ではこうするもの」
と思って行動していると、
そうはしようとしない誰かといるときに
「どうして、こうしないのかな?」
「もう!こうしてほしいのに!」
と、ちょっとイライラすることがあります。
…これって、
相手にとっては
いい迷惑ですよねえ。
「~しなきゃいけない」には
“嫌われないように”
“がっかりさせないように”
“期待に応えられるように”
“良く思われるように”
というような
“相手から思われたい自分像を守るため”
という役割があるんじゃないかな、
と、思っています。
そして、私は、
そういうことから
もっと自由でいてもいいよねえ~
と、思っています。
無理なことは無理してやらなくてもいいし、
したくないことを頑張ってしなくてもいいし、
相手ががっかりしたって
しょうがないものはしょうがないんじゃないかなあ。
人間関係での緊張や努力って
本当にエネルギーを消耗しちゃいます。
もう少し自分が自由でいられると
ちょっとしたことでイライラしなくなったり、
相手ががっかりしても 「しょうがないよね~」と
心に留めず流しておけたりするんじゃないかなあ、
と、思っています。
臨床心理士 間塚
最近、心身の調子がいいなあ、と思っています。
何か変わったことといえば
ここ1ヶ月、たんぱく質を意識して摂っていることです。
1日に必要とされているたんぱく質を
摂れていなかったことに気づいてから、
毎日必要量に足りるように
食事をしています。
トリプトファンという
主にたんぱく質に含まれる必須アミノ酸が、
精神を安定させてくれるセロトニンや
快眠を助けてくれたり体内リズムを整えるメラトニンに
なっていきます。
なので、私の心身の調子のよさは
たんぱく質を摂ることにしたからなのかな、
と、わりと確信を持っていたりします。
私がずっと妊娠したいと思っていて
このタイミングで妊娠したらば、
「たんぱく質摂ったら妊娠したよ!」
と、言ったりするかもしれません。
でも、本当のところは、
わからないですよね。
そもそも私の心身の調子のよさが
本当にたんぱく質のおかげなのかも
わからないですし。
意識してから、まだ1ヶ月ですしね。
たんぱく質以外の要因だって
いろいろあるでしょう。
検証できないことって、
たくさんあります。
「○○したら妊娠したよ」
いっぱい聞くと思います。
でも本当に
「○○した」ことで「妊娠した」のかは
わからないですよね。
自分にとって本当に必要なことと
周りを見て“正解”のように思えることは違うので、
見極めていきたいところです。
そう言っておいてなんですが
妊娠していくからだづくりにはもちろん、
健やかな暮らしには
たんぱく質は必要なものとされています。
食事を楽しみながら
十分なたんぱく質を摂っていきたいですね。
臨床心理士 間塚
多くの人が
「幸せだ」と感じるだろうことを
必ずしも自分も
「幸せだ」と思うとは限らないなあ
と、思っています。
だって、誰かに
「よかったね。幸せやね。」
と言われたから
「私、幸せ」
って感じるわけじゃないですから。
周りの人と価値観が違ったときに
「相手の人に合わせないと!」
「あれ?私、ズレてる?」
と、自分の価値観を訂正しようとする方も
いらっしゃるかとは思いますが、
こういうことは
相手に合わせるものでも
みんなと一緒じゃないといけないものでもないなあ
と、思っています。
そういった誰かとの違いにぶつかると、
自分がどういう人なのかという
自分の土台や輪郭を
感じることができるので
おもしろいですよね。
自分の選択や生き方について
周りの人から驚かれたり
不思議に思われたり
意見を押し付けられそうになったり
することもあるかもしれないですが、
それはもう
その人との価値観の違いってだけで、
相手の価値観にそぐわないからといって
もし相手が気分を害したとしても
「だってしょうがないじゃん。違う人間なんだから。」
と、私は思います。
どうして相手の価値観と
同じじゃないといけないのでしょうか。
人の生き方や価値観は
この先、もっともっと多様化していくんじゃないかな、
と思っています。
「こうじゃなきゃ」という枠組みは
どんどん緩くなっていくと予想しています。
自分の価値観と
周りの人たちの価値観は
それぞれに存在していてよくて
それぞれが同じくらい大事なものなんですよね。
どっちかが正しいとか
どっちかが尊いとかでは
ないはずなんです。
自分が幸せかどうかなんて
自分にしか分からないものです。
誰かに判断されるものでもないし、
誰かのそれと比べられるようなものでもないですね。
誰がなんと言おうと
自分にとっての幸せって
たくさんあるんじゃないでしょうか。
臨床心理士 間塚
先日、足もみマッサージの講習会を受けにいってきました。
足の裏には、からだの部位や臓器や神経の反射区があって、
そこを圧したりするのですが、
自覚している症状と関連しているところが本当にゴリゴリでした。
施術もしてもらったのですが
そこまで気にしていなかったところもゴリゴリしていて…。
自分の状態を客観的に知ることができました。
からだのことも、こころのことも、
自己判断しないで
専門の人に診てもらう機会をもつことは
とても大切だなあ、と思いました。
私が習った足もみマッサージは、
毎日続けてやると
年齢÷10=○ヶ月を目安に
効果があらわれてくるそうです。
そう聞いて、私は、
「毎日ってなかなか大変だなあ」と思いました。
すると、先生が、
「一流のスポーツ選手って絶対ケアしているんです。
だから実力が発揮できるんですよ」
と、仰ったのです。
私は、自分をケアするということに
なんだか特別なことのような印象があったのですが、
そう言われてみると、
「そっか!当たり前にするものなんだあ」
と、思えました。
スポーツ選手じゃなくても
みんな毎日の暮らしを
頑張っているものですよね。
からだにもこころにも
ささくれたところへは絆創膏を、
傷ついたところからは膿みだしを、
耐えたところには温かく手を充てて、
また明日いつもの自分でいられるように
しっかり自分をケアしてあげたいな、
と思うようになりました。
みなさんは、何か特別疲れたわけではなくても、
自分のこと、ケアされていますか?
マッサージの先生に私の仕事を伝えて
妊娠に効果があると言われている
足もみのやり方も教えてもらってきたので、
これはまた、院内のカウンセリングルーム通信で
ご紹介できればと思っています。
臨床心理士 間塚
夏が来ました!
豊かな食事とぐっすり睡眠で
夏に乗っていきたいですね。
最近、“こころ”というものを、
ああ、むずかしいなあ、と感じています。
学問としてのこころを説明できても、
「こころってなんだろう?」
と、思ったりしています。
臨床心理士ですが、
こころ、は、ずっとずっとむずかしいです。
なんだかですね、
“考え”だったり
“信念”だったり
人生で培った“傾向”や“反応”だったりに
こころが支配されているような気がして、
(もしくは、そうすることでこころを保っているのかもしれませんが)
こころがどうなのか
よく見えない感じがしています。
こころが感じていることを
いちばんにした暮らしって
なかなかむずかしいんじゃないかと思います。
そして
自分のこころが
本当に何を感じているのか
わからないよ~!
という方も少なくないと思うんです。
「こうじゃなきゃいけない」
「こうすることが素晴らしい」
「本当はこうしたほうがいいと思うけど…」
「こんな自分じゃ愛されない」
というようなことが
幾ばくかこころを見えなくしちゃうように
感じています。
そういう生き方って
多かれ少なかれ誰でもそうですし
身についてしまっている部分が多いですよね。
でも、人って
今までのこととか
誰かの間でできあがった関係性とか
当たり前に請け負ってきたこととか
「そうじゃないといけない」って思っていたこととか
いつでも手放していいはずですよね。
なので、
自分の中でしみついている考えなんかを思い浮かべたときは
「そういう自分じゃなくてもいいんやで?」
って、自分に伝えてあげることにしています。
すると、ちょっとこころが開いている感じがしています。
臨床心理士 間塚
友達が妊娠したり
親族が妊娠したり
同僚が妊娠したり…
そういった周りの人の妊娠の知らせには
こころが大きく揺さぶられますよね。
「おめでとう!」 「わあ、よかったね!」
と、他の人たちが妊婦さんに笑顔を向ける中、
おめでたいことだけど
祝福する気持ちにはならなくて
困る方もたくさんおられます。
同僚に妊婦さんがいると
産休に入られるまで
大きくなってゆくお腹をみていくことになりますし、
その人が他の同僚と
妊娠のことや出産のことを話していると
その場にいづらかったり
会話に入っていきにくかったりすると、
みなさんからよくおうかがいします。
妊娠したいと思っていることを
信頼できる同僚が知ってくれていると、
ちょっと心強かったり
気を回してくれて助かったりすることも
あるみたいですね。
一方で、
こういった状況だから感じる
自分が思ってるまんまを
誰にでも十分に察してもらうのはやっぱり難しいですよね。
私も聴いていて、こころがざわざわしましたが、
「妊婦さんのお腹撫でたらご利益あるから、撫でさせてもらったら?」
と、強引に撫でさせられたなんてことを
仰っていた方もおられました。
状況を伝えてなくて配慮してもらえないのは
仕方がないところもあるかもしれませんが、
伝えているのに
言われたくないこと言われたりすると
悲しい気持ちになりますよね。
こういうときに
「そういうこと言わないでもらえますか?」
と、口にするのは難しいのですね。
家族にはそうやって言っている人はいますが、
他人には言いにくいですかね。
そういうときの悲しくて腹が立った気持ちを
言えないままで
こころにひっかかっているなんてこと
ありませんか。
「腹が立った~!もう、なんなん~!」
というエピソードも
めっちゃウェルカムなので、
自分の中だけで怒らないで
カウンセリングルームに
話しに来てくださいね。
臨床心理士 間塚
当院の初診時の問診票に
“ストレスはありますか?”という質問があって、
“はい” か “いいえ” でお答えいただいているのですが、
どちらにも○がついていなかったり
“はい” と “いいえ” の間に○をつけておられる方が
実は少なくないのです。
そういった方にストレスについておたずねすると
「ないとは言えないけど、めちゃくちゃ溜まってもないんで…」
「ストレス、あるのかどうかわからないんです」
「ちょっとはあるとは思うんですけど、まだ我慢できるんで」
というようなお返事が多いです。
みなさん、ほんと、誠実にお答えくださっているんですね。
「ストレスがあります!」と、はっきり自覚している人は、
ストレスを減らせるように工夫したり、発散したり、
自分を労ってあげようとしたりすると思うんです。
「ストレスはあるけど、困るほどじゃないです」という場合だと、
ちょっと大変でも頑張れちゃう人が多いんじゃないかな、と思っています。
自分では特に「頑張った!」という実感がなくても
「大変なのは自分だけじゃないし…」という思いがあっても、
頑張らないといけないわけではないし
自分を労ったり、自分を楽にさせてあげたらいいと
私は思っているのです。
人間って、なんか、
「頑張ったからご褒美あげよう」というような
“~したら” “~だから” って風習がありますが、
「そんな条件つけなくていいのに…」
と、常々思っています。
だって、いつでも自分にやさしくできるほうがいいじゃないですか。
ストレスがあってもなくても
いつもより疲れてなくても
そのときの自分を労ることができる。
こころが喜ぶことをできる。
身体が楽になる工夫ができる。
こういった日々の積み重ねが
“ストレスが溜まっている” 状態にならないような
工夫のひとつなのかな、と思っています。
臨床心理士 間塚
私がみなさんに初めてお会いするのは
カウンセリングルームの利用案内をさせていただくときです。
そのときに、困っていたり不安なことがあれば
ちょっとおうかがいさせてはもらっているのですが、
そのときは、なんというか、
心理カウンセリングにはなっていないです。
初診の日に利用案内もさせてもらった場合は特に
お話をおうかがいする時間もそんなにないですし、
どちらかというと、助言とか情報や知識の提供の方が多くなりがちです。
当院のカウンセリングは30分と50分のコースがあります。
心理カウンセリングに興味がある方は、
改めてカウンセリングに来ていただきたいと思っています。
カウンセリングって、
「どんな内容のことを話してもらってもかまいません」
というのは本当なのですが、
そういう条件って
「どれだけ大変な話でもかまいません」
というふうに、受け取られがちだなあ、と思っています。
「わざわざカウンセリングに行くような内容のことじゃないかも…」
と、自分では思うようなちょっとしたことでもいいですよ、とも
声を大にして言っておきたいです。
大切なのは、内容がどういったものかではなくて、
自分が感じていることをどれだけぴったり話せたかどうか
だと思っています。
内容自体、すぐに解決することでもなかったりすると、
「話に行っても、現実的には何も変わらないし」とか、
「結局自分がどうするか次第だし」とか、
受ける前にあれこれ迷うこともあるかもしれません。
変わるのは現実面ではなくて、
話に来られた方自身の“なにか”や“どこか”です。
そして、そういったご自分の中の変化で、
現実面もおのずと変わっていくところがあると、
私は思っています。
臨床心理士 間塚