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スタッフブログ

今の自分にあるもの。

 

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私には、自由業をしている

学生時代からの友人がいます。

彼の父親は医師です。

 

彼とは知り合って20年以上経っていて

今まで聞いたことがなかったんですが、

先日、ふと聞いてみたんですね。

「お医者さんになろうとは、思わなかったの?」って。

 

彼の答えはこうでした。

「高校に入ったときまでは、

 長男だしそうなるのかなあ、とは思っていたけど。

 今が一番楽しいし。

 医者にならなくてよかった、とも思わないし、

 医者になっていたらよかった、とも思わない。」

 

 

私たちは、

「こうならなくてよかった」

「こうじゃなくてよかった」

と、他の可能性を否定することで自分を肯定したり、

「こうしておけばよかった」

と、選ばなかった選択肢に

現状より良い未来があったかのように考えることがあります。

彼には否定も後悔も比較もなく

今への肯定があるのみでした。

 

生きていない方の人生が

実際のところどうなのかなんて、

わからないですもんね。

 

手にしなかった方の生き方を憂いたり

それを否定することで今を肯定しなくたって、

今、自分に起こっていることだけをただただ

「いいんじゃない」

と、思えるって、とても健全だと思うのですが、

意外とむずかしいことなのかもしれないとも思うんです。

 

「あなたの人生、素敵ね」と

周りの人たちから思われていると安心することが

多かれ少なかれあるものなのかなと思うのですが、

その安心を得たい気持ちが強いと

基準が周りになっちゃうんですよね。

周りの人がそう思ってくれるような選択肢をとって、

そう思われるようなスペックを構えたりするんですよね。

今の自分を「いいね」って言える人は

周りに重点を置いたスペックはいらないと思うんです。

 

自分自身に「いいね」と判断する基準を

今の自分にないものについては置いておいて

自分にあるもので確かめてみると、

恵まれていたり

ラッキーだったり

楽しめていたりするところもあるなあ

と、再発見できるかもしれません。

 

 

 

臨床心理士  間塚

 

 

 

 

 

 

 

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